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マンC欧州連覇ならず!! 延長PK大激闘の勝者はR・マドリー、昨季0-4惨敗の敵地で鬼気迫るリベンジ劇

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PK戦に勝利し、喜びを爆発させるレアル・マドリーの選手たち

[4.17 欧州CL準々決勝 マンチェスター・C 1-1(PK3-4) R・マドリー]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は17日、準々決勝第2戦を行い、レアル・マドリー(スペイン)がマンチェスター・シティ(イングランド)を1-1で迎えたPK戦の末に破った。死力を尽くした120分間とPK戦で鬼気迫る奮闘を見せ、昨季準決勝第2戦で0-4の大敗を喫した相手にリベンジを達成。前回王者の連覇を阻止し、4シーズン連続のベスト4入りを決めた。

 敵地での第1戦を3-3で終え、エティハド・スタジアムに帰ってきた昨季王者マンチェスター・C。負傷離脱組の復帰もあり、第1戦とは異なる4-3-3ベースの可変システムで臨んだ。GKにはエデルソン・モラエスが復帰し、4バックは左からDFヨシュコ・グバルディオール、DFルベン・ディアス、DFマヌエル・アカンジ、DFカイル・ウォーカー。アンカーにはMFロドリが入り、インサイドハーフにはMFベルナルド・シウバとMFケビン・デ・ブライネ。3トップは左からFWジャック・グリーリッシュ、FWアーリング・ハーランド、MFフィル・フォーデンが並んだ。

 一方のR・マドリーは初戦と同じく4-2-3-1のシステム。GKはアンドリー・ルニンが構え、4バックは左からDFフェルラン・メンディ、DFナチョ・フェルナンデス、DFアントニオ・リュディガー、DFダニエル・カルバハルが並んだ。ダブルボランチはMFトニ・クロース、MFエドゥアルド・カマビンガ。サイドハーフは左の大外にFWロドリゴ・ゴエスが開き、右はMFフェデリコ・バルベルデが絞り目のポジションを取る変則的な布陣で、トップ下にはMFジュード・ベリンガム、1トップにはFWビニシウス・ジュニオールがそれぞれ入った。

 試合は立ち上がりからボール保持側がゆったりと組み立て、相手のハイプレッシングを丁寧にいなしていく展開。マンチェスター・Cはデ・ブライネからハーランドへのクロス、R・マドリーはカマビンガのミドルシュートで最初のチャンスを作り、相手ゴールに向かって圧力をかけていった。

 そうして迎えた前半13分、R・マドリーが先に試合を動かした。カルバハルの裏へのロングキックをベリンガムがフリーで収めると、右サイドへの展開からバルベルデがスルーパスを出し、抜け出したビニシウスが低いクロスを配球。これに反応したロドリゴのダイレクトシュートは一度はエデルソンに阻まれたが、跳ね返りをしっかり押し込んだ。ロドリゴは第1戦に続く得点で、欧州CL通算20点目となった。

 対するマンチェスター・Cは前半17分、左に開いたB・シウバのクロスにハーランドが頭で合わせるも、ヘディングシュートは枠を捉えられない。さらに同19分、デ・ブライネのクロスを起点とした波状攻撃からハーランドがまたもヘディングで狙うと、今度はクロスバーに直撃。跳ね返りも押し込めず、こちらはビッグチャンスを逃した。

 その後は両チームともミドルプレスを積極的に狙い、ひとたび奪えばカウンターに出ていくという展開。マンチェスター・Cはアカンジ、R・マドリーはカルバハルとそれぞれの守備的な選手が最前線に出ていく場面も見られるなど、見どころあふれる攻防が繰り広げられていった。

 それでも次第に攻勢に転じるマンチェスター・Cは前半27分、中盤でのFKをクイックで出し、右ハーフスペースを取ったデ・ブライネが強烈なミドルシュートを狙うも、ルニンが横っ飛びでファインセーブ。同32分にはグリーリッシュがドリブルから右足アウトで狙ったが、ナチョに当たったボールが枠を逸れていった。

 なおも攻めるマンチェスター・Cは前半36分、カウンター気味に出ていったグリーリッシュのシュートがリュディガーにかすかに触られ、これも枠外へ。終了間際にはR・マドリーの不用意なミスからマンチェスター・Cのカウンターが始まったが、ベリンガムがクリアし、そのままタイムアップ。R・マドリーの1点リードでハーフタイムを迎えた。

 後半は立ち上がりからマンチェスター・Cが猛攻を仕掛け、グリーリッシュのボレーシュートがルニンを襲う。一方のR・マドリーは圧力を受ける中でもボールをつなごうと試みるが、ミスが続いて前に出ることがなかなかできない。後半6分にはR・マドリーの守備の乱れからあわやオウンゴールというピンチもあった。

 その後はややオープンな展開となり、R・マドリーがカウンターでグリーリッシュ、グバルディオールのイエローカードを誘発。その後もR・マドリーは相手のマークを引きつけながら時間を使い、マンチェスター・Cの攻撃回数を削っていった。

 それでもマンチェスター・Cは後半27分、グリーリッシュに代わってFWジェレミ・ドクを入れると、そこから試合を動かした。同31分、左サイドを切り裂いたドクは鋭いクロスでリュディガーのクリアミスを誘発すると、こぼれ球に反応したデ・ブライネが右足一閃。ニア天井に強烈なシュートを突き刺し、土壇場で試合を振り出しに戻した。

 するとR・マドリーは後半34分、クロースに代わってMFルカ・モドリッチを投入。こちらも最初の交代選手で戦況を動かしにかかる。それでもマンチェスター・Cは同37分、ビッグチャンスを創出。アカンジのクロスにデ・ブライネが右足ダイレクトで合わせたが、これは大きく枠を外れていった。R・マドリーは同39分、ロドリゴに代わってMFブラヒム・ディアスを入れた。

 そのまま試合は延長戦へ。マンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督は延長開始時、ハーランドに代わってFWフリアン・アルバレスを投入した一方、R・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督は動かなかった。その後はマンチェスター・Cが一方的に押し込み、ボールを散らしながら攻撃の糸口を探していった。

 R・マドリーは延長前半10分、ビニシウスがカウンターから裏に抜けるも、ウォーカーのカバーを破ることはできず。直後、足をつったビニシウスはFWルーカス・バスケスとの交代でピッチを後にした。終了間際、この試合初めてのCKから二次攻撃を繰り出し、B・ディアスのクロスにリュディガーが反応したが、シュートは枠を外れ、勝負は後半に委ねられた。

 延長後半5分、R・マドリーはカルバハルもプレーを続けられなくなり、長期離脱明けのDFエデル・ミリトンを投入。守備の要が土壇場で今大会初出場を果たした。すると直後、ミリトンのフィードを起点とした攻撃からL・バスケスが惜しいミドルシュートを放った。一方のマンチェスター・Cも同7分、アカンジとデ・ブライネに代わってMFマテオ・コバチッチとDFジョン・ストーンズを入れた。

 そのまま決着はつかず、PK戦へ。先攻のマンチェスター・Cはアルバレスが成功させると、後攻R・マドリーはモドリッチのキックがエデルソンに止められる。ところがマンチェスター・C2人目のB・シウバは大胆にも真ん中に蹴ると、これもルニンがストップ。R・マドリーはベリンガムが決めて同点に追いついた。

 さらにマンチェスター・Cの3人目コバチッチは左を狙うと、ルニンがまたしてもセーブ。一方のR・マドリーはL・バスケスが決め、リードに転じた。その後は両チームとも成功が続いた中、R・マドリー5人目のリュディガーが決めて決着。PK戦を4-3で制したR・マドリーが大激闘の末に4強入りを決めた。

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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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