UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は27日、決勝トーナメント準々決勝の第1戦を行った。ベンフィカ(ポルトガル)はチェルシー(イングランド)と対戦した。立ち上がりから慎重な試合運びを見せていたチェルシーは、後半30分にFWサロモン・カルーが挙げたゴールを守りきり、1-0でアウェー開催の第1戦に勝利している。

　試合は静かな立ち上がりを迎えるが、徐々にホームのベンフィカがFWオスカル・カルドソにボールを集めて、主導権を握っていく。前半14分にはカルドソが最終ラインの裏でパスを受けてボレーシュートを放つが、枠を捉えられない。同28分にもカルドソは、MFガイタンからのクロスを頭で合わせたが、ボールはクロスバーを越えて行った。さらに同33分にも右サイドのMFブルーノ・セーザルが中央に切り込みシュートを打つが、ボールはGKペトル・チェフの正面に飛んだ。

　劣勢を強いられたチェルシーも、前半終了間際に2度、FWフェルナンド・トーレスが攻撃に絡む。同39分にはPA内でF・トーレスがシュートを放つが、左足のキックは大きく枠を外れる。その直後にも中盤のF・トーレスからの縦パスを受けたFWサロモン・カルーがボールを落とすと、MFラウル・メイレレスが強烈なシュートを放ったが、これはGKアルトゥルが好セーブを見せた。

　後半も優勢に試合を進めたのはベンフィカだった。後半2分にはロングスローからPA内でカルドソが決定的なシュートを放つが、ゴールライン上にいたDFダビド・ルイスが胸でブロックし、ゴールを割らせない。その後も、同6分にブルーノ・セーザル、同11分にもカルドソがシュートを打つが、いずれもGKチェフが正面で抑えている。

　劣勢のチェルシーは、同16分にチェフのロングキックからMFフアン・マタが抜け出す。GKもかわしてシュートを放ったが、角度のない位置からのシュートは惜しくも左ポストを叩いた。同22分には再びベンフィカに決定機が訪れる。ガイタンのクロスをDFジャルデウがヘッドで狙ったが、チェフがパンチングで防いだ。

　後半30分、先制したのはチェルシーだった。右サイドライン際のラミレスから、F・トーレスに縦パスが入る。F・トーレスは右サイドでDFを振り切って、PA内に侵入する。じっくりと中の様子を見て中央にラストパスを送ると、走り込んだカルーがスライディングでシュートを決めた。

　ホームで負けられないベンフィカは、その後も攻め続けたがPA内にボールを運ぶものの、ゴール前での決定力を欠き、同点ゴールは奪えず。しっかりと守備を固めたチェルシーが、貴重なアウェーゴールを持ち帰る結果となった。

【決勝トーナメント準々決勝】
[第1戦]
(3月27日)
ベンフィカ 0-1 チェルシー
[チ]サロモン・カルー(75分)

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