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[ケイスポ]実力の差を痛感した一戦 早大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[10.27 関東1部・後期リーグ第18節 慶應義塾大1-2早稲田大 味の素フィールド西が丘]

 第18節は、2年間勝利を得られていないライバル早稲田大学との一戦だ。ここ3試合では好調なゲームができている慶大。逆転勝利を飾った前節から中3日、このまま勢いに乗って1部残留に望みをかけたい。そんな中始まった早慶戦、最初に主導権を握ったのは我らが慶大であったが、点を奪えないままセットプレーからまさかの失点。これでリズムを崩すと後半にも開始早々、追加点を奪われる。早大の堅守に悩まされ、慶大の反撃も終盤の1点に留まり1-2の痛い敗戦となってしまった。

 慶大は2トップの武藤嘉紀(3年=F東京U-18)と長尾賢太郎(3年=神戸U-18)を中心に相手陣地でパスをつなぎ、序盤からペースをつかむ。攻撃陣が積極的なプレーを見せるが、いつまでもそうはさせてくれない。30分、相手のCKにゴール前で準備していた岩田修平(4年=名古屋U-18)が対処しきれず、DF陣がボールを見失うミス。そこに詰めていた金沢が隙を突いて押し込み、与えてはいけない先制点を許してしまった。前半のうちになんとか1点を返したい慶大だったが、相手の巧みなパス回しとスピードに攻撃の一手を打ち出せず、守備に徹する時間が続いてしまい点を取れないまま前半を終えた。

 流れを変えるために前節勝ち越し点をあげた平戸奨眞(3年=暁星高)を投入し、後半の巻き返しを狙う。しかし、立ち上がり50分でFKを献上すると早大のファンタジスタ・近藤洋司が蹴ったボールは誰も触れることなくネットに吸い込まれ、早くも追加点を奪われてしまった。その後もカウンターを取られるなど焦りが目立ち、もどかしい時間が続くも85分、ついにチャンスが訪れる。CKを獲得すると、端山豪(2年=東京Vユース)から放たれた浮き球にゴール前中央で合わせていた平戸がヘディングで見事に決めた。平戸の1点で勢いついた慶大は、3分間のロスタイムに突入してFKを得る。これに最後の望みをかけるがゴールには至らず1-2の敗戦で終了した。

 セットプレーからもったいない形で2失点を喫することとなった今節。小さなミスが仇となることを選手達は痛感したはずだ。早稲田には今季全敗、そして降格圏内から1歩抜け出せない現実。しかし、肩を落としている暇はない。他チームは徐々に勝ち点を積み重ねていく一方で、残り試合は下位チームとの直接対決を含めてあと4つ。荒鷲達の追い込みに、気の抜けない1か月となりそうだ。


以下、慶應義塾大のコメント

●須田芳正監督
―今日の試合を振り返って。
「負けだと。こういうゲームはミスをしたほうが負けだとうことなので。セットプレーで2つやられ、負けるべくしてまけたという感じ」

―早稲田には今年2連敗を喫しているが、どのような戦略を考えていたか。
「前半0-0で後半が勝負だということを考えていて。最後負けている状況では、パワープレーと空中戦ということで平戸と沢田を入れたんですけど、1本とるのが精一杯だったかなと」

―終始早稲田ペースだったが、後半CKで点を入れたとき少ないチャンスをものにしたという点はいかがですか。
「前半の立ち上がりはうちが試合をしていたが、ここで1点とられて。前半0-0というのができればよかったけれども、セットプレーでとられたのは厳しかったかなと。うちが先制点をとるということを考えていたので、前半で失点というのは痛かった」

―東洋大が今日勝ったので、かなり厳しい状況になると思うが。
「これからいよいよ下位のチームとの直接対決なので、1回負けるともう終わりだと思うのでトーナメントの気持ちでやらなければいけないし、可能性がある限り我々は戦わなければいけないので。何が起こるかわからないので、1部残留という目標に向けて準備していきたいなと思います」

(取材・文 慶應スポーツ 池田麻里子)

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