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[ケイスポ]好調相手に惜敗し降格圏を抜け出せず 国士大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[11.9 関東1部・後期リーグ第20節 慶應義塾大1-2国士舘大 保土ヶ谷]

 前節は順大相手に今季初の完封勝ちを収め、残留に望みをつないだ慶大。今節迎え撃つ相手は後期無敗を誇る国士大。勢いに乗る国士大相手に、慶大は何度も決定的なチャンスを迎えるも得点は1点のみ。逆に国士大に僅かなチャンスを決められ1-2で敗戦。残留が遠のく1敗となってしまった。

 前半は順大戦で見せたロングボール主体のサッカーから一転して速いパス回しで国士大ゴールに迫る。11分には岩田修平(4年=名古屋U18)がシュートを放つもGKの好セーブ。チャンスをものにできない間に試合の流れは徐々に国士大へ。国士大はボールをシンプルにサイドへ展開し、慶大のサイドの裏のスペースを狙いにかかる。そして30分、右サイドを崩されると、最後は新村に決められ国士大に先制点を許す。さらに終了間際には久保飛翔(2年=済美高)が接触で頭部から出血するアクシデント。流れを取り戻せないまま前半を終える。

 後半開始直後、慶大にビッグチャンスが訪れる。端山豪(2年=東京Vユース)のスルーパスに抜けだした武藤嘉紀(3年=FC東京U-18)のシュートはポストに阻まれる。さらに58分、増田湧介(3年=清水東高)がエリア内で倒されPKを獲得。しかし武藤のPKはGKにセーブされ、1点が遠い。慶大は小林剛(3年=鎌倉高)、長尾賢太郎(3年=神戸U-18)とスピードのある2人を投入し、状況の打開を試みる。すると82分、端山のFKを久保が落とし松下がシュート。こぼれ球を武藤が左足で流し込みついに同点に追いつく。しかし国士大は前がかりな慶大の隙を見逃さなかった。86分、カウンターから最後は中央の空いたスペースに走り込んだ進藤のシュートで勝ち越し点を献上してしまう。その後は国士大のシュートを望月大知(1年=静岡学園高)が身体を張って防ぐなど、逆転への執念を見せるも1-2で敗戦。“流れ”の恐ろしさを思い知る一戦となった。

 この敗戦で再び最下位に転落。しかし、ここで悲観している時間はない。敗戦にも、「非常に満足いくゲームだった」(須田芳正監督)とチームは前向きだ。さらに残留ラインの10位との勝ち点差はわずか2。残留の可能性はまだ大いにある。次節は勝ち点で並ぶ11位・東洋大との大一番。お互い負ければ降格が決定する可能性もある厳しい試合だが、この試合を制することができれば一気に流れに乗ることもできる。残留を懸けた戦いは、ここからが本当の勝負だ。

(文 慶應スポーツ 飯田駿斗)

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