beacon

[デンチャレ]九州選抜は左WB吉田真那斗らが奮闘。力強さ、アグレッシブさで関東Aと渡り合う

このエントリーをはてなブックマークに追加

九州大学選抜の左WB吉田真那斗(鹿屋体育大2年=浜松開誠館高、右)が身体を張ったディフェンス

[3.9 デンチャレGL第1節 九州選抜 0-0 関東選抜A Jヴィレッジ]

 九州大学選抜の八戸寿憲監督(長崎総合科学大)は、「力強さというところは関東のチームに負けたらいけないところだと思っているので。そういう良さを出しながら九州の選手たちが活躍する姿を感じてもらえれば良い」と語る。

 デンソーカップチャレンジ初戦の対戦相手は前回王者でタレント揃う関東大学選抜A。その強敵相手に九州選抜は、「九州の持ち味は球際やハードワークだと僕も感じているところ」(八戸監督)という強みを前面に出して渡り合った。

 そのチームの中で“九州らしさ”を発揮してしていた一人が左WB吉田真那斗(鹿屋体育大2年=浜松開誠館高)だ。「運動量と対人能力は買われている部分だと思っているのでそこは意識してやっていました」と語るハードワーカーは、前線へ飛び出してシュートを放つなど運動量とスピード、球際の強さでチームにプラスアルファをもたらしていた。

 チーム全体がアグレッシブ戦うことを徹底して0-0で引き分け。吉田は「九州の特長としてアグレッシブさだったり、球際で相手に勝るというところを試合前に全員で意識して試合の中でしっかり入れたと思います。関東の方が良い選手が集まっていると言われがちなので、そこを九州にも良い選手がいると見せつける上で(デンソーカップチャレンジは)良い大会なのでそこでは負けられない」。勝ち切ることはできなかったが、関東A相手に“九州らしさ”で勝負して勝ち点1を獲得した。

 吉田は浜松開誠館高(静岡)2年時に全国高校選手権初出場に貢献。現在も172cm、63kgと特別なサイズは無いが、当時からCBやボランチ、SBのポジションで対人の攻防での強さやスプリント力、カバーリングの速さを見せるなどピッチで目立っていたプレーヤーだ。

 進路に選んだのは関東ではなく、九州の強豪・鹿屋体育大。「九州に練習参加して環境を見た時に、サッカーにとにかく打ち込める環境があったので凄く魅力を感じた」。そこで1年時からチャンスを掴み、今年は九州選抜の先発を務めている。

「自分が試合に出たら自分がいるだけでチームの雰囲気もそうですし、得点を増やす、失点を減らすのが、明らかに増えたり減ったりできるように。プロの世界で活躍できる選手になりたい」と語るDFが、デンチャレで九州選抜の強さ、また特長のある選手がいることを示す。

(取材・文 吉田太郎)
●第36回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会特集

TOP