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明治&横浜FMの同日Vに「興奮」!木村卓斗は第5中足骨骨折も「仲間がインカレで最高のプレーをできるように…」

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 明治大は今月5日に2年ぶり7回目となる関東大学サッカーリーグ1部の優勝を決定。同日はJ1最終節で、横浜F・マリノスも優勝を決めた日だった。来季より横浜FMへの入団を決めているMF木村卓斗(4年=横浜FMユース)にとっては、最高の一日になっていた。

「明治が優勝した直後は興奮していて、ちょっとしてから友達にマリノスも優勝が決まったと聞きました。そこでまた興奮したけど、来年からしっかりやらないとな、自覚を持ってやらないといけないなと今は切り替えています」

 プレーヤーとしての大学サッカー生活にいきなり終止符が打たれたのは、10月22日のことだった。東洋大戦に先発した木村だったが、前半終了間際に左足を負傷。その場に倒れ込んで、担架でピッチ外へと担ぎ出された。

 病院で診察すると、サッカー選手の職業病とも言うべき、左足第5中足骨の骨折が判明。全治3か月の診断、手術を受けた。医師から話を聞いた直後は、「頭が真っ白」になったという。

 木村は優勝を目指した夏の総理大臣杯3回戦の大阪学院大戦で同点とされるPKを献上。その後にPKを獲得し勝ち越しの絶好機を迎えていたが、それも外してしまっていた。

「総理大臣杯は自分が負けさせてしまった。申し訳ないことをしたと思っていて、リーグ戦とインカレは悪い所を修正して、力を最大限出して、恩返しすることを目標にしていました」

 しかし悔やんでばかりもいられない。手術直後には自らのインスタグラムアカウントに笑顔の写真を投稿し、負傷を報告。「落ち込んでいても仕方がない」。仲間に心配を掛けないためにも、あえて投稿したという。

「自分も負けないように、(チームメイトが)インカレで最高のプレーできるように、ピッチ外からでもできることをしたいなと思っています」

 関東王者として迎える明治の目標はもちろん、来年1月1日の国立競技場で大学選手権の優勝カップを掲げることだ。木村自身も「試合に出れなくても明治の勝利に貢献できることは多い」と気を引き締めると、「監督以外の目線で言うこともできる。自分の力を最大限に出していきたいと思います」と意気込んだ。

(取材・文 児玉幸洋)
●第96回関東大学L特集

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