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[MOM861]東北選抜FW波田祥太(仙台大3年)_ストライカーへ成長。トラップからターン、切り返し、フィニッシュまで鮮やかな決勝点

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東北選抜FW波田祥太(仙台大3年=浦和ユース)は鮮やかな決勝点

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.2 デンチャレグループA第3節 関西選抜 1-2 東北選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 イメージ通りの、練習で取り組んできた通りの一撃だった。1-1の後半37分、東北選抜は敵陣でのインターセプト、セカンドボール奪取から連続攻撃。FW波田祥太(仙台大3年=浦和ユース)はMF玉城大志(仙台大3年=浦和ユース)からのパスをそらす形でFW吉田騎(仙台大2年=仙台ユース)へ繋ぐ。そしてゴール正面へポジションを取ると、吉田から横パス。ゴールを背にしてトラップした波田はターンし、さらに切り返してDFを外し、左足シュートをゴール左隅へ流し込んだ。

 ゴール前の狭い局面でファーストタッチから、ターン、切り返し、フィニッシュまで鮮やか過ぎる一撃。「結構、あの形は仙台大の練習の時から得意な形でやっていて、それが上手く試合に出た感じです」。この日は仙台大のチームメートである吉田と2トップを組み、プレーオフの北海道選抜に続くゴール競演。首位撃破へ導いた。

 決勝進出のためには関西選抜戦に勝利した上、3得点差以上が必要だった。波田は「自分は収めるのが凄く得意なので、そこは誰にも負けない良さだと思う」という強みを発揮しながら、フィニッシュシーンに絡んだ。クロスからのヘッドやショートカウンターからのシュートとチャンスはあったものの、決めることができず「何とか1点は」の思いで決めたゴールだった。

 波田は今冬の全日本大学選手権(インカレ)で2試合連続決勝点。関東王者・明治大を沈めるゴールも決めているストライカーだ。浦和ユース時代は「みんな上手いのでどうやってスタメンを勝ち取るかは常に考えて」2年時から出場機会を増やしたが、得点力は課題だった。高校3年時のプレミアリーグEASTでの得点数は3。「収めるキャラだった」高校時代から強豪・仙台大で決定力を磨き上げてきた。

 激しいポジション争いの中で「結果をどうにか出さないと」「貪欲に、決めないと試合に出られない」という意識を持って取り組んだ成果が、インカレでのインパクトある活躍や東北選抜でのゴールに繋がっている。

 関東ではなく、進路に地方リーグの仙台大を選んだのは、全国常連のチームで全国大会に出場し、色々な人たちに見てもらいたいという思いがあったからだ。筋トレを重ねてキープ力もより向上。アピール中のストライカーは「FWは点決めて注目されるので、点決めて注目されたい。(リーグ戦で量産し、デンチャレの残り1試合も)点決めて勝って3位で終わりたいです」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)
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