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[MOM864]U-20全日本大学選抜MF藤井海和(流経大2年)_守田英正を重ねるプレー「プロになるその先までイメージして」

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MF藤井海和(流通経済大2年=流通経済大柏高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.2 デンチャレ グループA U-20全日本選抜2-0関東選抜B]

「初戦0-4で負けたのをしっかりと捉えて、残り2つで全日本のプライドを体現しようと話していた。無失点で終われたこともいい評価が出来ると思います」。1日の東北選抜戦に続き、キャプテンマークを巻いて連勝に導いたMF藤井海和(流通経済大2年=流通経済大柏高)は、充実の表情をみせた。

 デンソーカップチャレンジは地域別に選抜チームが編成されるが、U-20全日本選抜は唯一全国から選出される。そこで10番を託されているのが、藤井だ。これまでチームでもつけたことがないという番号で、「勝手に決まっていた」という番号だが、周囲の期待を感じずにはいられない。

「10番というのはサッカーをやっている選手であれば、一度はつけたい番号なのかなと思うし、周りにつけるような選手がいる中の10番なので、恥ずかしプレーはできない。いいプレーができていたと思うし、10番らしい10番ではないけど、新しい10番を見せられたのかなと思います」

 流通経済大柏高時代からプロ注目の選手だが、流通経済大進学後も1年生からトップチームで試合出場。昨年はDF関根大輝(拓殖大2年)とともに2年生世代から2人だけ全日本大学選抜に選ばれ、9月に行った韓国とカンボジア遠征を経験した。

「韓国やカンボジアに行ったこともいい経験になったけど、周りがプロという中での経験は大きかった。植村洋斗くん(早稲田大3年/磐田内定)とか落合陸くん(柏)の高いレベルのプレーを見ることで、吸収できることもあった。もっと出来ないといけないなという思いが生まれました」

 大学生活も折り返しとなり、よりプロを意識するようになっているという。「プロになるその先までイメージして。4年後、8年後のワールドカップに出るイメージを持って、残り2年の大学生活を過ごしたい」。大学では本職のボランチの他、CBやSBも経験。大学の中野雄二監督や、大平正軌コーチからも、OBの守田英正のイメージを落とし込む指導を受けているという。

 連勝で首位の関西選抜に勝ち点で並んだものの、得失点差で及ばずに決勝進出は逃した。しかし4日の順位決定戦では、関東選抜Aとすることになった。「どこが相手でも自分たちのサッカーをして勝ちたい」。

 そしてここで掴んだ自信をチームに持ち帰り、今季の活躍に繋げるつもりでいる。昨年は最終盤まで残留争いに巻き込まれた流経大だが、何とか1部に残留。ただベースのメンバーのほとんどが残っていることから、今年の戦いには自信を伺わせる。「今年の流経大には期待してもらっていいかなと思います」。“全日本の10番”が今年の流経のキーマンになる。

(取材・文 児玉幸洋)
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