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[MOM871]日本大MF大久保帆人(1年)_雨を切り裂く2戦連続弾、18年ぶり1部勝利に貢献

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2戦連続弾を決めたMF大久保帆人

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.15 関東大学L1部第3節 中央大1-2日本大 中央大G]

 先制点は鮮やかな一撃によって生まれた。日本大は前半28分、左サイドのスローインからエリア内でボールを受けたFW五木田季晋(1年=川崎U-18)のポストプレーから、MF大久保帆人(1年=前橋育英高)が右足を一閃。雨を切り裂いたシュートはゴール右隅に突き刺さった。

「打った瞬間いいコースに飛んだので入ったなと思った」と振り返った会心のゴール。大久保は前節の筑波大戦でも大学リーグ初ゴールを決めており、これで2戦連発となった。「こんなにすぐに結果が出るとは思わなかった」と自身でも驚くほどのスタートダッシュに成功した。

 大久保は今春入学したばかりの1年生。昨夏のインターハイを優勝した前橋育英高のレギュラーだったが、全国大会では得点を決めることが出来なかった。「大学ではシュートの回数を増やそうとしていて、打ち切る、打って終わることを意識しています」。いきなりその意識変化が成果として表れた形だ。

 そしてもともと得意なドリブルにさらに磨きをかけていきたいと話す。理想とするのは、同じ前橋育英高から日大に進み、現在は北海道コンサドーレ札幌で活躍するMF金子拓郎だ。「そこはコーチからも言われていて、拓郎さんも最初は体が小さくて倒されることが多かったけど、体幹を鍛えることで、倒されずにシュートまで行けるようになったと聞いた。自分も体幹を鍛えて、倒れないドリブラーになっていきたい」と意識を十分にする。

 4年間で切磋琢磨したい仲間もいる。高校のチームメイトで主将だったMF徳永涼は筑波大、10番を背負ったFW高足善が明治大に進学するなど、同じ関東大学リーグを舞台に、4年間を戦うことになった。1部で戦い続けることはもちろんだが、個人としても負けたくない思いを持って戦っていく。「1年生なので、チャレンジする年にしたい。チームを一つでも勝たせられる選手になっていきたい」。前育産ドリブラーが、そのまま先頭に立って引っ張って行く。

(取材・文 児玉幸洋)
●第97回関東大学L特集

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