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[MOM878]関西大FW西村真祈(4年)_元Jリーガー監督も評価する「何でもできる」FW

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.1 関西選手権準々決勝 桃山学院大2-8関西大 ヤンマー]

 前半24分からのセットプレーをものにして、5分間で3点を決めて畳み掛けた関西大だったが、前半アディショナルタイムに逆にCKから桃山学院大に失点を許してしまう。

 しかし、直後にMF菊地孔明(4年=大分高)のパスを受けたFW西村真祈(4年=C大阪U-18)の得点で再び突き放す。前田雅文監督も「あの得点がなかったら、違う展開になったかもしれない」と振り返った試合のターニングポイントとなった大きな1点が決まった。

 西村は「左サイドの孔明から受けたときにちょっと持ってしまったので、あのタイミングで早く打ってしまったら相手の足にかかるなと思った。もう一個持つことで相手がブロックしに来たところの逆サイドを狙いました」とDFの股を抜く技ありゴールを振り返った。

 前田監督が「何でもできる」と評する選手だ。この日も得点だけでなく、先制点をお膳立てするCKのキッカーも務め、7点目のMF古賀楓真(4年=聖和学園高)の得点につながる絶妙のパスも見せた。強い身体とスタミナを存分に活かして、前線での守備にも献身することもできる。

「できるだけに、やりすぎてしまう部分があるので、そこを整理してほしい。自分で考えられるやつなので」と前田監督の信頼は厚く、西村本人も「一個一個の質、アイデア、判断を高めていきたい」と理解していて、思考力を高めることでプレイヤーとしての進化を目指している。

 昨年は関西選手権で優勝して総理大臣杯へ臨んだが、初戦の順天堂大にPK負け。インカレも常葉大とPK戦までもつれ、1回戦敗退だった。桃山大に大量得点で勝利して、総理大臣杯出場を決めたが、後半DF野田康祐(3年=北陸高)からのロングフィードを受けて1対1の場面を作りながらも、仕留めきれなかった場面など、課題を修正して臨みたい。

「あと1点を取れずにPKで負けてしまってというのを去年味わっているので、そういうところで決めていくってことをしっかりやっていかない」と気を引き締める。今年は全国大会の悔しさを知っているメンバーが多く残っている。その経験をチームに還元し、結果につなげられるよう、西村が先頭に立って戦う覚悟だ。

(取材・文 蟹江恭代)
●第101回関西学生L特集

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