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3試合出番なしの大前、「チームが守備的。まずはそこをクリアしないと」

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 ブンデスリーガは16日、第22節2日目を行い、FW大前元紀の所属するデュッセルドルフはホームでG・フュルトと対戦し、1-0で競り勝った。5試合連続のベンチスタートとなった大前は3試合連続の出番なしに終わった。

 デュッセルドルフは前半18分に先制。同38分にはG・フュルトのMFバルガが2枚目の警告で退場となり、数的優位に立った。後半は10人の相手を攻め立て、一方的な試合展開となったが、最後の決定力を欠き、2点目が奪えない。攻撃陣には攻め疲れも見えていたが、大前には最後まで声がかからなかった。

「出たかったけど、それは監督が決めることなので」。1点リードの展開で起用されるまでには、まだ監督の信頼を得られていない。3試合連続で出場機会を与えられず、「チームが守備的なので、まずはそこをクリアしないといけない」と、守備面の適応に苦慮している。

「1対1をドイツではよく言われる。そこで抜かれたらそいつのせいだし、抜いたらそいつの評価になる。1対1にこだわってやっていきたい」。攻撃では数的優位をつくって崩し、守備ではチャレンジ&カバーなど組織的に対応する日本と違い、ドイツではとにかく1対1で抜き、1対1で抑えることが求められる。ドイツのサッカーに慣れることが、試合出場、さらには先発定着へとつながる。

「チームがやることをやらないと(試合に)出れないと思うし、チームがやりたいことをやった中で、自分の良さというのをどんどん出していかないといけない。それにはまず試合に出ることだと思うので、試合に出るために、チームの最低条件というか、やらなきゃいけないことをやりたい」

 ドイツ語は、チームが用意した先生の下で勉強している。日本人選手が数多くプレーするブンデスリーガ、日本食のレストランも多いデュッセルドルフでの生活には「すごい楽だし、苦労はしてない。(VVVに所属する大津)祐樹とはたまに食事もしている。気分転換になるし、他のチームの話を聞けるのも勉強になる」と問題はない。あとはピッチで結果を残すだけ。「焦れることなくやり続けるしかない」。ドイツで活躍する“先輩”に追いつき、追い越すため、一歩一歩、階段を上っていく。

(取材・文 西山紘平)

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