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警告覚悟の5戦ぶり先発、長谷部「とにかくリベリを抑えるようにと」

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 ブンデスリーガは15日、第22節1日目を行い、MF長谷部誠の所属するボルフスブルクはホームでバイエルンと対戦し、0-2で敗れた。右SBで5試合ぶりの先発となった長谷部はMFリベリとマッチアップ。イエローカード覚悟の粘り強いディフェンスを見せたが、チームの勝利には結びつかなかった。

 ディーター・ヘッキング監督になって5戦目で初めて先発に指名された長谷部。「リベリ対策というか、とにかくリベリを抑えるようにと言われた」と明かしたように、リベリを意識した守備的な起用だった。「とにかくアグレッシブに。やられたところもあったし、やられなかったところもあった。決定的な仕事はさせなかったけど、チームが勝てなかったら意味がない」。そう言って唇をかんだ。

 前半18分の1対1ではファウルでリベリを倒してしまい、主審から注意を与えられた。後半28分には、体を前に入れられたところで後方から足を引っかけ、イエローカード。それでも「試合をやっていて、1枚はもらうな、しょうがないかなと思った。早い時間にもらわないようにとは思っていた」と、覚悟のプレーだった。

 後半33分からはリベリに代わって投入されたMFロッベンと対峙。後半ロスタイム、チームとして前がかりになったところでロッベンに最終ラインの背後を突かれ、決定的な2失点目を喫したが、「最後の失点はCBが一人前に出ていたし、しょうがない。(ロッベンより)リベリの方が嫌だった」と、世界を代表するサイドアタッカー2人とのマッチアップを振り返った。

「(バイエルンとの)差は感じたけど、チームとしてしっかりやれば、そこまで崩される感じはなかった。悔しいですね。プレッシャーのかけ方は1週間しっかり練習していた。チームとしてうまくやれた部分もあったけど、(1失点目の場面で)セットプレーでああやって取られるのはもったいない。そういう意味ではまだまだだと思う」

 5試合連続の完封勝利で13戦負けなし(10勝3分)となったバイエルンとの力の差を感じながらも、「こういう強い相手とやるのは、いつでも楽しい」と、5試合ぶりの先発でフル出場を果たした長谷部の表情には充実感も見えた。ヘッキング体制での初先発。「練習では右サイドだったり、中盤だったり、いろいろやっているけど、しっかりやっていることで気を遣ってくれたのか、チャンスをもらえたのか分からないけど、これを続けていきたい」。厳しいポジション争いの中で見せた存在感。先発奪回へ、きっかけの試合にしたい。

(取材・文 西山紘平)

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