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乾の目の前で…バイエルンが史上最速Vで3季ぶり王座奪還

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 ブンデスリーガは6日、第28節2日目を行い、バイエルンが3シーズンぶり23度目のリーグ優勝を決めた。敵地でMF乾貴士の所属するフランクフルトに1-0で勝利。11連勝で19戦負けなし(16勝3分)とし、勝ち点を75に伸ばすと、残り6試合で2位ドルトムントとの勝ち点差20を保ち、史上最速での優勝が決まった。

 勝てば自力での優勝決定となるバイエルンは前半27分、絶好の先制機をつかんだ。MFトーマス・ミュラーが右サイドからドリブルでPA内に仕掛けたところでMFマルコ・ルスに後方から倒され、PKを獲得。ところが、DFダビド・アラバがゴール右隅を狙った左足のキックはわずかに枠を外れ、ゴール右へ。まさかのPK失敗で先制のチャンスを逃した。

 劣勢のフランクフルトだったが、守備陣が粘り強く耐え、前半を0-0で折り返す。一方、2位ドルトムントは前半終了時点でアウクスブルクに1-2とリードを許していた。ドルトムントが引き分け以下に終われば、バイエルンはたとえ負けても優勝決定となる。とはいえ、勝って優勝を決めたいバイエルンは後半開始からさらに攻勢を強めた。

 後半6分、FWマリオ・ゴメスがPA内で仕掛けると、こぼれ球をMFアリエン・ロッベンがシュート。GKは前に出ていたが、DFユングが何とかクリアした。一気にフランクフルトを押し込むバイエルン。直後の7分、ロッベンが右サイドのスペースに展開したボールをDFフィリップ・ラームがワンタッチで折り返すと、ゴール前に走り込んだMFバスティアン・シュバインシュタイガーが右足ヒールで流し込み、待望の先制点を奪った。

 何とか反撃を狙うフランクフルト。5試合連続の先発出場となった乾は後半17分、積極的にドリブルからミドルシュートを放つが、GKマヌエル・ノイアーがしっかりと抑える。バイエルンは同18分、ロッベン、ミュラーを下げ、欧州CLとの連戦を考慮し、ベンチスタートとなっていたMFフランク・リベリ、MFルイス・グスタボを投入。さらなる追加点を狙った。

 フランクフルトは後半24分、左サイドでボールを受けた乾がドリブルで中に切れ込み、フィニッシュまで持ち込むが、ノイアーの牙城を崩せない。同34分には右クロスからFWスルダン・ラキッチが決定機を迎えるが、至近距離からのシュートはGKノイアーがビッグセーブ。終盤は猛攻に出たフランクフルトだが、後半37分、乾の左CKに合わせたDFサンブラーノのヘディングもGKノイアーに阻まれ、直後の右CKのこぼれ球を狙った乾の右足ボレーもわずかに枠を捉え切れなかった。

 試合は最少得点差を守り切ったバイエルンが1-0で勝利。2位ドルトムントも後半に試合をひっくり返し、アウクスブルクに4-2で逆転勝ちしたが、バイエルンとの勝ち点差は「20」のまま残り6試合となり、バイエルンの優勝が決まった。ブンデスリーガではこれまでバイエルンが1972-73シーズンと2002-03シーズンに4試合を残して優勝を決めたことがあったが、6試合を残しての優勝決定は史上最速記録。28節終了時点で24勝3分1敗、79得点13失点という圧倒的な強さでの独走優勝となった。


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