2012年7月に放火で3年9か月の実刑判決を受けた元バイエルンのブラジル人DFブレーノが保釈され、19日に記者会見を行った。

「刑務所での生活はとてもハードなものだった。人として、少し変わったと思う。刑務所で多くのことを学んだ。妻と子どもたちはいつも僕を後押ししてくれた」

　2011年にミュンヘン市内の自宅借家に火をつけたとして実刑判決を受けたブレーノは13か月間、服役している。今回の保釈を受け、今後はバイエルンのユースチームで事務作業やセカンドチームのアシスタントコーチを務めるが、クラブによると、毎日8時30分にバイエルンの育成統括部長が刑務所へ迎えに行き、13時30分に送り届けるという。

　現地報道によれば、順調に行けば、数か月後には保釈時間が8時間になる。ブレーノの弁護士は来年1月の仮釈放を望んでおり、その時点でブレーノはブラジルへ強制退去となる。

　ブレーノは「また練習することができる。ひょっとしたらいつかまたサッカーをすることができるかもしれない。それが僕の夢だ」とコメント。ブラジルへ戻り、サッカー選手を続けたい希望を持っている。なお、先月にはブラジル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ監督がミュンヘン当局に対し、ブラジルでのキャリア継続のために釈放を求めていた。

　ドイツでは、EU圏外の選手がセカンドチームでプレーすることはできない。そのためバイエルンはブレーノをセカンドチームのアシスタントコーチという立場に置くことで練習にも参加できるようにした。バイエルンのヘーネス会長は「アウディ杯の時にサンパウロの人と話したが、彼らは大きな興味を持っていた」と明かし、「クラブはそのために全力を尽くす」と、今後のサポートも約束している。

　ブレーノは2008年にサンパウロからバイエルンへ移籍。28試合に出場するも、その後はニュルンベルクへレンタル移籍。膝を負傷し、うつ病にも苦しんでいた。