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クラシコが生む経済価値…世界最高の2クラブがもたらす大きな影響とは?

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クラシコが生む経済価値は…

 23日、サッカー界における世界一のライバル対決の火花が切って落とされる。「クラシコ」の名で知られるレアル・マドリーバルセロナの一戦が、サンティアゴ・ベルナベウで開催される。

 この試合を彩るのは、FWクリスティアーノ・ロナウド、FWリオネル・メッシという現代最高のスタープレイヤー。加えて、レアルにとっては負けられない戦いでもある。4位と“低迷”する白い巨人とバルサの間にある勝ち点差は11。ジネディーヌ・ジダン監督がリーガ連覇を諦めることのないよう選手たちは戦う必要があるのだ。

 そしてこの2チームの対戦は、金銭面においても無視することができない。レアル(約4110億円)とバルセロナ(約3997億円)は、それぞれ、世界のスポーツにおいて、2番目と3番目に多くのカネを生みだすクラブだ(この2チームをしのぐのはダラス・カウボーイズだけである)。C・ロナウド(約99億円)とメッシ(約91億6500万円)は、世界トップクラスの高給取りであることは言うまでもない。

 クラシコは、スポンサーにとってもドル箱とも呼べるコンテンツだ。『ニールセンスポーツ』によると、この一戦はスポンサーに媒体価値として4250万ドル(約47億8550万円)をもたらす。この金額は、ユニフォームスポンサー、シューズに搭載するロゴ、スタジアム内の広告、スクリーン画像などによってもたらされた。23日に行われる一戦では、レアルのスポンサーが同様の価値を期待しているだろう。

『ニールセン』によると、試合のテレビ中継は60%、すなわち2680万ドル(約30億円)を生みだすという。他にも、スポーツ番組やニュース配信(約10億5800万円)、ソーシャルメディア(約5億7400万円)、印刷物/オンラインでの配信(約3億6000万円)などが収益源として挙げられる。

 アメリカでは、200万人以上のサッカーファンがこの試合をテレビ観戦するが、世界全体ではその何倍もの人が視聴する。特に今回は日本時間で23日21時とゴールデンタイムに設定されており、アジア市場が強く意識されている。日本や中国といったサッカーに関心があり、かつ多くの人口を持つ国々のサッカーファンは世界トップクラスの戦いをリアルタイムで見られることに心を躍らせていることだろう。

 クラシコのテレビ観戦者のバロメーターは4億人だとされるが、この数字は膨張する一方だ。実際の数字は5億から10億にもなるとも言われており、スーパーボウルを除く、NFLのいかなる試合をも上回る。

 スポンサーにとって、ソーシャルメディアはますます重要度を増してきており、価値を生みだすものとなりつつある。昨シーズンに行われたクラシコで、レアルのスポンサーたちに対する金額の41%は、デジタルによるものだった。「アナリストたちは、従来のスタジアム内での広告インベントリを利用できないアウェーチームのパートナー企業にとって、ソーシャルメディアは収益をもたらすツールとして重要であると強調している」と、『ニールセンスポーツ』のデジタル部門のトップ、マックス・バメット氏は言う。

 ソーシャルメディアにおける、最も価値のあるポストは、フェイスブックライブでの「フル・タイム・ファイナル」であった。430万人が視聴し、スポンサー企業に18万6000ドル(約2100万円)をもたらした。レアル・マドリーは、あらゆるスポーツの中で最多の1億360万人のフェイスブックフォロワーを誇る。バルセロナも1億67万人と、わずかに少ないだけだ。ほかにフェイスブックのフォロワーが5000万人を超えるのは、世界中でも、マンチェスター・ユナイテッドの7189万人だけである。

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