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降格危機のHSV…OBのファン・デル・ファールトが危惧「絶対的なリーダーがいない」

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浮上に向けて後がないハンブルガーSV

 DF酒井高徳やFW伊藤達哉ら日本人選手が所属するハンブルガーSV(HSV)は、現在ブンデスリーガで1部残留争いを強いられている。これまで一度も2部に降格したことのない同クラブは、初の降格が迫っている状況だ。HSVで長らく活躍した元オランダ代表MFラファエル・ファン・デル・ファールトが、愛する古巣について「なんとか1部に留まってもらいたい」とエールを贈っている。

 現地時間3日、ブンデスリーガ第25節でHSVはマインツをホームに迎える。勝ち点17で17位のHSVにとっては、16位マインツ(勝ち点24)との一戦は、勝ち点の取りこぼしが許されない状況。この一戦を前にファン・デル・ファールトはドイツメディア『sport1』の取材で次のように語っている。

「現在のHSVの状況は悪いと言わざるを得ないね。僕がハンブルクにいた時、2度ほど残留争いを経験したが、いずれも戦い抜いた。今回はその時よりも危ういかもしれない。クラブ全体に問題があって、選手たちは勇気を持ってプレーしていないように思える。ファンだって不満が溜まる状況になっている」

「ただ、もし(2部に)降格したとしても、僕にとっては心のクラブだ。ここで僕は最高のキャリアを過ごした」

 クラブ史上初となる2部降格が間近に迫っている状況については、「救いがあると思いたい。選手は顔を上げてプレーしてほしいね。だけど、16位まで勝ち点7も開いている状況は大変な危機だと思う。もし(次節)マインツに負けたら、それは終わりを意味する」と発言。次節、マインツとのホーム戦では勝ち点3奪取が至上命題だと強調している。

 チームの現状については、「現在のチームに絶対的なリーダーがいない。以前は(ハイコ・)ベスターマン、(マルセル・)ヤンゼン、僕のような選手がチームをリードして、問題があったらすぐ改善することができていた。それに、チームには若返りが必要で、もっとモチベーションの高い若手を重用すべき」と古巣低迷に言及している。

 1983年生まれ、現在35歳のファン・デル・ファールトはアヤックスでトップデビュー後、2005年にHSVへ加入。その後2008年にレアル・マドリーへ移籍した後、トッテナムを経て2012年にHSVへ復帰していた。2015年の退団後はベティスで1シーズン過ごし、今シーズンはデンマークのミッティランに在籍している。

 ハンブルガーSV時代には攻撃の柱を務め、キャプテンマークも巻いたファン・デル・ファールト。古巣を愛する同選手にとって、HSVの2部降格危機は耐え難い状況にあるようだ。

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