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新型コロナ影響で倒産危機も?ドイツ複数クラブ、選手のサラリー引き下げ検討か

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新型コロナ影響で倒産危機

 ブンデスリーガ複数クラブは、所属選手たちとサラリーの引き下げの話を進めているようだ。ドイツサッカーリーグ(DFL)のクリスティアン・ザイファートCEO(最高経営責任者)が、『ビルト』で明かしている。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でほかの主要リーグと同様、シーズンが中断となったブンデスリーガ1部・2部。16日に36クラブとの緊急会議を開いたDFLだが、ザイファートCEOは人々の健康を最優先とするも、無観客開催でもシーズンを最後までプレーする必要性を強調。会議後の会見で、無観客試合は「唯一の生き残るチャンス」とし、それを除外すれば「今後、ブンデスリーガを18~20のプロクラブで開催するのかについて考える必要がなくなる。18のプロクラブが存在しないからだ」と警鐘を鳴らしていた。

 残り9試合となっていたブンデスリーガ1部だが、現時点ではシーズンがこのまま中止となった場合、『SID』通信によると、経済的損失が7億7000万ユーロ(約926億2000万円)に上り、複数クラブが倒産危機に陥るとのこと。ザイファートCEOは上記の会見で、「1シーズン612戦のブンデスリーガ試合により5万6000人に仕事を与えることができている」と話し、その多くが失業する可能性を指摘していた。

 一方で、バイエルン州首相のマルクス・ゼーダー氏が先日、「例えば、ものすごく大きな収入を得ている選手たちが、運営を維持するために、雇い主に対してお金に関してもう少し遠慮するのもありかもしれない」と選手たちが支払われているサラリーの一部を放棄すべきとの考えを示したことが大きな話題となっているが、この件について『ビルト』の取材に応じたザイファートCEOは、以下のように語った。

「マルクス・ゼーダーの言葉はたくさんの人々が共感していること。だが、だいぶ前から選手たちとそうした話をしている複数のクラブについて聞いており、彼らはもしかしたらすでに実行に移しているのかもしれない。そのような要求があることには理解を示す。たくさんの関係者がそれぞれ己の分を尽くす必要がある」

 なお同CEOによると、シーズン再開は無観客開催でも確実ではない模様。「試合の開催のために100人ほどが必要であれば、医師たちとともに医療的にそれが可能なのか問わなければならない。(微妙なら)試合を行うのは難しくなるだろう」と示唆した。18日まで1万人近くの新型コロナウイルス感染者が確認されているドイツでも、サッカーの今後が不透明となっている。

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