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今夏の大型補強プランは白紙に…サウジ共同事業体がニューカッスル買収から撤退

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ニューカッスル買収に大きな動き

 サウジアラビアベースの共同事業体がニューカッスルの売却から手を引いた。

 マイク・アシュリー氏が売却を望むとされるニューカッスルをサウジアラビアの王族ムハンマド・ビン・サルマーン氏が会長を務め、総資産額は3200億ドル(約44兆円)とされる『サウジアラビア公的投資基金(PIF)』をはじめ、『PCPキャピタルパートナーズ』とルーベン兄弟からなる共同事業体が買収に動くと報じられていた。そして4月、双方は3億ポンド(約410億円)でのクラブ買収に合意したことが判明する。

 しかし、この契約に関しては、人権団体やカタール『beINスポーツ』らが反発。さらに、プレミアリーグのオーナーやディレクターも長期にわたりこの契約を精査しており、PIFがしびれを切らし、ニューカッスル買収から手を引いたと考えられている。

 同共同事業体は声明の中で「ニューカッスル・ユナイテッド・フットボールクラブを買収するという興味から撤退するという決断に至った。ニューカッスルという素晴らしい街に投資することを楽しみにし、専念して、クラブの伝統を取り戻せる可能性があると信じていたから、後悔とともにこのような決断を下した」と綴り、撤退した理由を明かした。

「残念なことに、現在の不透明な状況による長期にわたるプロセスにより、この投資が商業的に実行可能なものではなくなった。世界的に厳しく、ファンやクラブにとっての大きなチャレンジとなるこの時期を通して、クラブやファン、コミュニティに長期的な価値を植え付けることが我々のフォーカスだった。この長期的なプロセスの中で、クラブオーナーとの合意は失効し、持続できなくなった」

 チームへの投資が消極的だった現オーナーのアシュリー氏に代わり、強大な財力を有するPIFらからなる共同事業体がクラブを買収すれば、今夏の移籍市場でニューカッスルが台風の目になることが予想されていた。レアル・マドリーのガレス・ベイルをはじめ積極的な補強に動く可能性もあったが、これを受けて大型補強プランは白紙にせざるを得ない。

 なお、ニューカッスルに対しては、アメリカ『Clear TV』のCEOを務めるヘンリー・モーリス氏が3億5000万ポンド(約480億円)での売却に興味を示すと報じられている。

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