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バルセロナの“ネグレイラ事件”にUEFA会長「最も深刻な問題の1つ」リーガ会長の虚偽報告疑惑も浮上

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ネグレイラ事件に揺れる欧州サッカー界

 バルセロナが2001年から18年にかけて、当時スペイン審判委員会副会長を務めていたホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ氏の所有会社に多額の金銭を支払っていたとされる「通称ネグレイラ事件」は2月中旬の問題発覚以降、スペイン国内だけでなく欧州全土で連日大きな話題となっている。

 欧州サッカー連盟(UEFA)は3月23日、ネグレイラ事件の調査開始を発表。今月3日にはアレクサンデル・チェフェリン会長のインタビューが母国・スロベニア紙『EKIPA』で公開され、「把握している限りではかなり深刻な状況だ。私がサッカーに関わり始めてからでは最も深刻な問題の1つとも思える」と重大性を強調した。現段階では独立委員会が調査しているとして、具体的な立場は明言しなかったが、「UEFAに時効はない」と徹底的に調べて適切な対応を行う姿勢を示している。

 一方のスペイン国内では3日、ラ・リーガに対してバルセロナが批判的な声明を発表する事態に発展している。

 事の発端はバルセロナを拠点とする現地メディア『ラ・バングアルディア』が今月頭、ラ・リーガ会長のハビエル・テバス氏による虚偽の証拠提出を報じたこと。ネグレイラ事件の調査を行う地元検察庁に、テバス会長が無関係の人物をクラブ関係者であるかのように示す文書を提出したと伝えられていた。

 テバス会長はツイッターを通じてこの報道に反論したが、バルセロナは「公の場で説明することを至急求める」とコメント。「彼が虚偽の証拠で我々を有罪にしようとするとは想像もできなかった」と驚きを示した上で、「ラ・リーガの会長としてふさわしくない行為」であり「その職を辞するべきだ」と退任を要求している。

 ネグレイラ事件はスペインとUEFAでそれぞれ独立した調査が行われており、複数の処分が下される可能性も考えられる。当初から注目が集まっていたバルセロナのUEFA主催大会出場可否なども含め、今後の展開が注目される。

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