beacon

三笘薫らドリブラーは要注意の新基準か…プレミア開幕節で“ファウルされた選手”へのイエローカード提示が連続発生

このエントリーをはてなブックマークに追加

このジェスチャーは禁止のようだ

 プレミアリーグの新シーズンが11日より幕を開けた。開幕節で注目を集めたチェルシー対リバプールは1-1の引き分けに終わったが、この試合では新たな判定基準を予感させるシーンが2回発生した。

 1回目は後半40分のシーン。チェルシーのFWニコラス・ジャクソンが相手選手に倒されてファウルを受けると、主審に対して指でカードをつまむジェスチャーでイエローカードの提示を求めた。すると、アンソニー・テイラー主審は迷わずイエローカードを提示。国際映像はファウルをしたDFイブラヒマ・コナテに対するものと示すように同選手を捉えたが、実際はカードをアピールしたN・ジャクソンに対する異議での警告だった。

 同様の判定は4分後に再び下される。前線へボールを持ち運ぶリバプールのMFアレクシス・マック・アリスターがファウルを受けてN・ジャクソンと同じジェスチャーをすると、ここでもファウルをした選手ではなくマック・アリスターがイエローカードを受けることとなった。

 このジェスチャーに関してはビッグ6同士の一戦だけでなく、チャンピオンシップ(英2部相当)第2節のロザラムブラックバーンでも物議を醸す判定があった。後半5分、ファウルされたロザラムのMFフレッド・オニェディンマが笑顔で主審にカードをアピールするジェスチャーをすると、異議と判断されてイエローカードが提示される。オニェディンマは既に警告されていたため、2枚目で退場となった。

 ファウルを受けた側にのみカードが示され、またジェスチャーは過剰なものでもなかったことからファンは主審の判定を疑問視。厳しすぎることを指摘する意見が相次いだ。しかし、これは今シーズンからの新たな基準となっている可能性がある。

 プレミアリーグは開幕を控えた7月31日に新たな行動模範を発表し、審判員に対する振る舞いを改善するよう各チームに求めた。そこでは監督が責任ある態度でテクニカルエリア内から指揮することが強調されたほか、主審を複数人の選手が囲んだ場合は最低でも1枚のイエローカードが示されることなどが示されている。カードの提示を求めるジェスチャーについて具体的な記載はないものの複数の試合で起きていることから、今季は厳しく対処されていくのかもしれない。

 もっとも、開幕からしばらくは主審も探り探りとなって基準が曖昧となり、一貫した判定が下されるとは限らない。また、選手の感情表現を厳しく制限するもののため、これが基準となれば多くの批判が集まることは確実だ。それでも昨シーズンに三笘薫が同様のジェスチャーをしたことで現地ファンから批判的な意見が相次いだように、容認されないジェスチャーの一つであることも間違いない。ファウルを受けることの多いドリブラーにとってはかなり厳しいものだが、しばらくはジェスチャーをしないように意識することが求められそうだ。



●プレミアリーグ2023-24特集
▶UEFAスーパーカップ2023「マンチェスター・シティvsセビージャ」8/17(木)午前3:45~WOWOWで生中継!

TOP