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ポステコグルー氏が豪代表監督退任時を回顧「目的はサッカーを変えることだった。ただ、それは実現しないと思った」

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 トッテナムを率いるアンジェ・ポステコグルー監督が、オーストラリア代表指揮官を退任した5年前を振り返った。イギリス『ミラー』が11日に伝えている。

 ポステコグルー氏は、2013年10月にホルガー・オジェック監督の後任としてオーストラリア代表指揮官に就任した。間もなくの14年ブラジルW杯ではグループリーグ3連敗で最下位。引き続き同国の指揮を執ったが、18年ロシアW杯の出場権を獲得した直後に辞任した。

 その後、クラブチームでの指揮にあたり横浜F・マリノス、セルティックで数々のタイトルを奪取。今夏よりトッテナムの監督に就任し、ここまで6勝2分の無敗でプレミアリーグの首位に立っている。

 ポステコグルー氏は、「もしあの時決断していなかったら、W杯が終わるまで待っていたら、間違いなく今ここに(トッテナム)いなかったと思う」と5年前を回顧。「私がW杯から離れた理由は、自分がやっていることを楽しめなかったからだ。私はずっと言ってきたんだ。オーストラリアでの私の目的は、サッカーを変えることだった。ただ、それは実現しないと思った」と語った。

 英紙は「彼はオーストラリアサッカー連盟(FFA)が将来的な計画を立てなかったことに疲れ果て、それ以来、長期的な発展を無視して短期的な結果を求めるFFAの要求に憤慨していた」と指摘。ポステコグルー氏も「最大のフラストレーションだった」とし、変えることのできない現実とぶつかったという。

 ただ、FFAだけが原因じゃないことも認めている。オーストラリアではサッカーへの注目度が高くなく、クリケットやラグビーが人気を集めている。仮にサッカーへのインフラ投資があったとしても、それは他のスポーツに奪われてしまうようだ。

「マチルダ(オーストラリア女子代表)がW杯で達成したことは信じられないぐらいだ。しかし、それでもこのゲームに資源が流入することはないだろう。それはない。私が保証する。彼らがスタジアムを建設しても、他のスポーツがそれを使用するんだ」
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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