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“海外挑戦中”の金子拓郎が地元紙のインタビューに応じる「Jリーグで1位になれるか?」「カズさんのように…」

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MF金子拓郎

 クロアチア1部リーグのディナモ・ザグレブに所属するMF金子拓郎が、地元紙『Sportske novosti』のインタビューに応じ、ザグレブでの生活やクロアチアのサッカーについて答えた。

 今夏、北海道コンサドーレ札幌から期限付き移籍で海を渡った金子は、7月25日に加入が発表されると、4日後に行われたリーグ戦でフル出場。その後、出場機会を減らしながらも、ここまで公式戦6試合で出番を掴み、1ゴールをマークしている。

 同記事によると、日本出身の金子は基本的な英語しか話せず、今回は通訳を付けてインタビューを実施。普段聞けない話を深掘りした形だ。金子自身も加入当初について、コミュニケーション面での苦悩があったことを告白。それでも、日々の勉強で克服しつつあるようだ。

「初めは英語でのコミュニケーションに問題があった。日本の学校で勉強したが、日常会話をするには十分ではなかった。だが、ザグレブに来てからは英語が上達した。まだ基礎レベルだけどね。もっと英語で何かをしたい場合は、やはり通訳が必要。だけど、私は毎日オンラインコースを受講しているので、数か月前と比べると大きな違いがあり、今ではかなり英語が上手になった。チームメイトとのランチでは、すでに基本的なことについて話すことができるよ」

 金子は日本とクロアチアのサッカーの違いについて問われると、“恩師”ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の名前を挙げて「彼がこの地域出身なので、ボールを保持してパスを多く出すプレースタイルに違いはない」と返答。ただ、リーグとしての違いがあると指摘した。

「大きな違いは、現在我々が首位ではないのに、ディナモが他のクラブと比較してHNL(リーグ)で優勢であるということ。日本には、他に比べてこれほど圧倒的に優れたチームはない。クロアチアでは、対戦相手はブロックを敷いたり、低い位置でプレーするので、突破するのが難しい。日本ではそのようなことはない。なぜなら、クラブはより平等で、ゲームはよりオープンだからだ。ディナモがJリーグで1位になれるかって?まあ、優勝争いには食い込めるだろうが、チャンピオンになるかは分からない」

 ドリブルが強みの金子にとって、引いた相手をどう突破するか。ディナモ・ザグレブに加入し、より武器を磨ける環境がそこにありそうだ。コミュニケーション面やプレー面で徐々に順応を目指している金子。クロアチアに渡ってからは、生活面での適応にも苦労したという

「何もかもが違った。文化、食べ物、何もかもだ。クロアチアでの生活は日本とは全く違う。最初は本当に大変だったが、今ではクロアチアの生活リズムに慣れてきた。生活習慣の変化もサッカーのパフォーマンスに影響を与えたと思う。私にとってはすべてが初めてで、決して簡単ではなかった。それでも、今ではクロアチアの生活様式に慣れたよ」

 ディナモ・ザグレブにはかつて、日本サッカー界のレジェンド・“キングカズ”ことFW三浦知良(オリベイレンセ)が在籍していた。金子は、「彼は私よりずっと年上だが戦ったことがある。そして、今でもサッカーを続けていることは驚くべきことだ。彼は素晴らしい選手であり、素晴らしいキャリアを持っている」とし、「私の夢は、ザグレブで短い在籍期間になっても、三浦さんのようなディナモファンの記憶に残ることだ」と語った。
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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