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ギリシャで超異例の措置…国内トップリーグ全試合が2か月間無観客開催に

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ギリシャリーグの様子

 ギリシャサッカー界で衝撃的な措置が下された。ギリシャ政府が11日、来年2月12日までの2か月間、国内トップリーグに所属する全チームの試合を無観客試合にすることを発表した。ファンによる相次ぐ悪質な暴力事件が原因だという。『BBC』や『インディペンデント』など欧州各メディアが伝えている。

 事の発端は、サッカーでもギリシャダービーと称されるオリンピアコスパナシナイコスがバレーボールで対戦した際の事件のようだ。両クラブによる今月の対戦時にファン同士が対立して暴徒化。警察官が命の危険に晒されるほどの重傷を負うなどの暴力行為が発生した。暴徒化した人々はサッカーチームのファングループとみられ、今回の事件を受けてサッカーの国内リーグ第14節は全試合が延期される事態となった。

 そうしたなか、政府はこれまでにもサッカーファンによる悪質な事件が相次いでいることを踏まえ、2か月にわたって全試合を無観客試合とする決定を下した。パプロス・マリナキス報道官は「何年間もファンを装った犯罪者が重大な犯罪をし、人々に重傷を負わせたり殺人も犯したりしてきた」と伝えながら、スポーツの場における暴力事件はサッカーが中核にあることを指摘。そのため今回の措置は他競技に影響しないものとされている。

 政府はすべてのスタジアムにファンの身元を特定できる高解像度のカメラを設置するなど、対応を進めていく模様。一方で無観客措置は延長される可能性があるほか、ギリシャのクラブが参加する欧州カップ戦にも適用される場合があるようだ。
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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