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韓国が10大会ぶり五輪予選敗退の大波乱!! エース&監督が一発退場、激闘PK戦で“12人目”が止められる

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今大会3ゴールのFWイ・ヨンジュンが一発退場

[4.25 U23アジア杯準々決勝 韓国 2-2(PK10-11) インドネシア ドーハ]

 パリ五輪アジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップは25日、準々決勝を行い、日本と同じB組を首位で突破した韓国がインドネシアと対戦した。後半途中に退場者を出す苦しい展開の中、劇的な同点弾でなんとか望みをつないだが、最後は12人目までもつれ込んだPK戦の末に敗退。この結果により、韓国はパリ五輪出場権を逃し、1988年のソウル五輪から続いていた連続出場が9回で途切れた。

 韓国は22日のグループリーグ最終節で日本に1-0で勝利し、B組を全勝の首位で突破。負けたらパリ五輪出場の可能性がなくなる準々決勝では、韓国出身のシン・テヨン監督が指揮を執り、C大阪所属のDFジャスティン・ハブナーらA代表経験者を多数揃える初出場のインドネシアと対戦した。

 試合の入りは悪くなかった。前半8分、左サイドでのFKを起点に相手ゴールに襲いかかると、こぼれ球を拾ったMFイ・ガンヒがペナルティエリア外で右足一閃。豪快なミドルシュートをゴール左隅に突き刺した。ところがここでVARが介入。直前の波状攻撃の際にオフサイドがあったとして、ゴールは認められなかった。

 すると前半15分、インドネシアが先制に成功した。FWウィタン・スレイマンのバックパスを受けたFWマルセリーノ・フェルディナンのミドルシュートは韓国DFにブロックされたが、跳ね返りを拾ったFWラファエル・ストルイクが右足を振り抜くと、ボールはGKの届かないゴール右上隅に突き刺さった。

 一方の韓国も前半45分、右サイドを突破したFWホン・シホのクロスにFWヨム・ジスンが頭で合わせると、相手に当たったボールがゴールに入り、ラッキーな形で同点に追いつく。ところが同45+3分、インドネシアMFイバル・ジェンナーのロングパスからストルイクに抜け出されると、守備陣の乱れからシュートを沈められ、瞬く間に勝ち越しを許した。

 ビハインドで後半を迎えた韓国はハーフタイム明け、今大会3ゴールでエース級の活躍を見せているFWイ・ヨンジュンら3選手を投入し、攻勢に出ようと試みるが、同22分に痛恨のアクシデント。敵陣で相手のクリアをブロックしようとしたイ・ヨンジュンが相手の足を踏みつけてしまい、VAR介入で一発退場処分を下され、10人での戦いを強いられた。

 それでも韓国は意地を見せた。後半38分、人数をかけてきたインドネシアの攻撃をGKペク・ジョンボムがキャッチすると、長いスローイングから一気にカウンターをスタート。MFホン・ユンサンのスルーパスに抜け出したMFジョン・サンビンが右足で流し込み、起死回生の同点ゴールを決めた。

 ところが韓国は後半アディショナルタイム8分、中盤で接触プレーが相次いだのに対し、ファン・ソンホン監督がベンチを飛び出して猛抗議。一発レッドカードで退席を命じられ、残り時間を指揮官不在で戦うことになった。

 そのまま2-2で延長戦に入ったが、インドネシアも連戦の疲労からか出足が落ち、互いになかなかチャンスを作れない。その結果、勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 先攻の韓国、後攻のインドネシアともに成功が続く中、動きがあったのはサドンデスの6人目。韓国のMFカン・サンユンのシュートがGKに止められると、インドネシアもMFアルカン・フィクリが外した。その後も両チームのキッカーが次々に成功し、退場者の関係で10人目となった両GKも綺麗に蹴り込むと、ついに2周目に突入。最後は韓国12人目(2周目の2人目)のイ・ガンヒがGKに止められると、インドネシアは元東京ヴェルディのDFアルハンが決め、激闘に決着がついた。

 敗れた韓国は1984年大会以来、10大会ぶりに五輪出場権を逃した。一方のインドネシアは初出場で歴史的な4強入り。準決勝ではパリ五輪出場をかけ、サウジアラビア対ウズベキスタン(26日開催)の勝者と対戦する。

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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