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W杯注目選手[バトルプレイヤー]Vol.6:MFメスト・エジル(ドイツ)

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 世界の頂点を目指し、「白か黒か」勝負を決する2014 FIFAワールドカップ ブラジルに向け、アディダスが開発した「バトルコレクション」は、シンプルかつ斬新な白黒のバトルグラフィックを採用。「プレデター インスティンクト」「アディゼロ f50」「ナイトロチャージ1.0」「パティーク11 コア」の4モデルの中から選手はそれぞれのプレースタイルに合わせ、最も自分に適したスパイクを着用し、ブラジルのピッチに立つ。そんな“バトルプレイヤー”から大会注目選手をピックアップ――。

 目標は優勝以外にない。レアル・マドリーからアーセナルに移籍した今季、苦難のシーズンを過ごしたドイツ代表MFメスト・エジルは世界一のタイトルを手にすることで自身の輝きを取り戻し、“完全復活”を世界へアピールするつもりだ。

「タイトル以外はいらない。ドイツ代表はタイトル獲得にふさわしい時期を迎えている」。本大会開幕前に強気な言葉を口にしていたエジルは16日のグループリーグ第1節・ポルトガル戦で、その言葉を裏付ける活躍を見せた。

 昨季までチームメイトだったFWクリスティアーノ・ロナウドを擁するポルトガルとの初戦で、相手PA内でのショートパスでチャンスをつくるなど、鮮やかなパスさばきで相手守備陣を翻弄。3-0とリードしていた後半18分にベンチへ下がると、唯一無二のゲームメーカーの交代にスタンドからは大きな拍手が送られた。エジルを“温存”する余裕を見せたドイツは、さらに1点を追加。強豪対決に4-0で完勝し、白星発進した。

 W杯初戦で圧倒的な存在感を見せたエジルだが、今大会を前にした2013-14シーズンは苦難の1年だった。昨夏、レアルからアーセナルへ電撃移籍。移籍直後は結果を残し、一時はチームをプレミアリーグ首位にまで押し上げたが、徐々に調子を落とし、チームも順位を後退させていった。

 自身もゴールから遠ざかり、不振をかこっていたエジルに追い打ちをかけるように、2月19日の欧州CL決勝トーナメント1回戦第1戦・バイエルン戦(0-2)で痛恨のPK失敗。その直後にはパパラッチを跳ねる接触事故を起こすなど、心身ともに大きなダメージを受けた。このショックをなかなか払拭することはできず、3月11日に行われたバイエルンとの第2戦(1-1)ではハムストリングを負傷し、ハーフタイムに交代。CL敗退の一因として槍玉に挙げられたうえに、約1か月間、戦列を離れることになった。

 それでも、エジルにとっては、この離脱期間が良い時間になった。4月20日のハル・シティ戦(3-0)で先発復帰すると、続くニューカッスル戦(3-0)で待望の2014年初ゴール。プレミアリーグでは実に21試合ぶりとなる得点を決め、“復活”を予感させた。エジルが復帰してからのアーセナルは4戦全勝でシーズンを終えた。

 苦境に立たされながらも、ブラジルW杯へ照準を合わせ、シーズン終盤にしっかりと立て直してきた。今月1日に行われた国際親善試合のカメルーン戦(2-2)では試合開始早々に決定機を外したことからブーイングの嵐を一身に浴びたが、同6日の国際親善試合・アルメニア戦(6-1)ではアシストを記録。チームの大勝に貢献した。

 エジルに対する厳しい声が多いのも、期待の裏返しだろう。大会直前の活躍で徐々に嫌疑的な意見は小さくなっている。ポルトガル戦の圧勝は、躍進の序章に過ぎない。エジルが本当の意味で復活を果たしたとき、ドイツ代表も24年ぶりの頂点に近づいているはずだ。

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