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[ミズノカップU-18IN熊本2012]「今から変化していける余地の大きい選手を」永井育てた福岡大・乾監督がミズノカップを視察

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 8月14日から16日まで熊本県内で開催された「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」を福岡大の乾真寛監督が視察に訪れていた。乾監督はロンドン五輪でU-23日本代表を4位へ導いたFW永井謙佑(名古屋)の福岡大時代の恩師。永井の活躍もあり、五輪期間中は連日報道陣に囲まれていた乾監督だが、多忙なスケジュールの合間を縫って「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」期間中は選手たちの全力プレーに目を配っていた。

 永井は九州国際大付高(福岡)、福岡大での計7年間で大きく成長した選手だ。高校3年時の全国高校選手権では圧倒的なスピードに注目をされていたが、当時は10回ボールが入れば8回取られるような技術しかなかったという。福岡大4年時にはJクラブによる争奪戦が繰り広げられた逸材も当時は「ボールはつなげない。はたくボールは奪われる」繰り返し。それでも永井の才能を見抜き、ロンドン五輪で海外クラブからも注目される選手に育てた名将は高校生のどのような部分に注目しているのか。

「我々は18(歳)までの選手を見ている訳ではありません。見ているのは22(歳)まで引っ張った時の伸びしろ、特長を持っている子。例えば、やたら縦に行く子は持ちすぎと言われることもあるかもしれない。でもそれは自信があるから持っている。17、18の時のレベルでずっと大人まで行くかというとそうではない。今から変えられる変化。トレーナビリティというんですけど、今から変化していける余地の大きい選手を探しています」。

「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」でもリズムの違うドリブルでチャンスメークしたり、ボールを持てば必ず1人は打開するようなアタッカー、ポジショニングや視野の広さで違いをつくる中盤の選手や圧倒的な高さを発揮している選手もいた。今すぐJリーグで通用する選手はいないかもしれない。だが、永井のように「変化していける余地の大きい選手」が「ミズノカップ U-18 IN 熊本 2012」からJリーグ、世界へ羽ばたくことが期待される。

(取材・文 吉田太郎)

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