[3.31 ミズノカップIN香川決勝 香川西高 0-2 広島観音高 香川県総合運動公園サッカー・ラグビー場]
　
　広島観音高の内田仁監督が「真ん中で結構ボールを運んでくれて狭いところを抜けてくれる。あれが大きい」と評する10番MF森重輝が貴重な2点目のゴールを決めた。

　1-0の後半4分、森重は右CKを相手守備陣がクリアミスしたところを逃さず、頭でゴール。後半に反撃に出たかった香川西の出鼻をくじくゴールをもたらした。「相手のミスだったんですけどこぼれ球を狙えていたので良かった」

　テクニカルな選手揃う広島観音の中盤の中でトップ下のポジションを担う。この日はゴールだけでなく、ボールが入れば狭いスペースを打開し、またドライブ回転の右足ミドルを撃ちこむなど、相手にとって怖い存在となっていた。

　相手の守りのスタイル、ラインの高さなどを考えてどう攻めればいいのか工夫。その中で「自分の持ち味は狭いところだったり、常に前向いてのパス、その判断の速さ。また、そのパスを出した後の関わりの速さを意識している」というMFはつくり出したスペースをドリブル、パスで破り、チームにゴールをもたらしている。

「後ろからしっかり繋いで速い攻撃だったり、(“観音らしいサッカー”)が少しずつ出てきた」と語るMFは「相手が激しく来る中でもいなしてチャンスをつくれるようにしていきたい」と力を込める。目標の日本一へ。観音の10番が多彩な攻撃の中心となる。

(取材・文　吉田太郎)

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