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破竹の公式戦11連勝!横浜FMユースが7-0大勝でプレミア昇格王手!

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前半23分、横浜F・マリノスユースCB鈴木駿之助(左)が決めて2-0

[12.14 プレミアリーグプレーオフ1回戦 旭川実高 0-7 横浜FMユース 呉市総合スポーツセンター陸上競技場]

 公式戦11連勝の横浜FMユースがプレミア昇格王手! 14日、高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2018プレーオフ1回戦が広島県内各地で行われ、横浜F・マリノスユース(関東2/神奈川)が旭川実高(北海道)に7-0で快勝。2年ぶりとなるプレミアリーグ昇格へあと1勝とした横浜FMは、16日の2回戦(昇格決定戦)で尚志高(東北1/福島)と戦う。

 横浜FMは10月から行われたJユースカップで6試合を勝ち抜き、ユースチーム日本一に。また、プリンスリーグ関東でも後がなくなった第15節から4連勝し、逆転でプレーオフ進出を決めている。トップチームへ昇格するU-18日本代表MF椿直起主将(3年)が「本当にいい雰囲気でやれていますし、本当に自分たちの形というか、スタイルができてきた。連勝が自信に繋がっていると思います」と説明する横浜FMが、この日も強さを見せつけた。

 旭川実はプリンスリーグ北海道で札幌U-18などを退けてプレーオフ進出を果たした好チーム。立ち上がりから横浜FMに圧力をかけ、セカンドボールの攻防戦で上回ってきていた。

 だが、横浜FMは積み上げてきた「攻め倒す」スタイルで北海道王者を凌駕する。10番・榊原彗悟(3年)の決定的なシュートなどで相手に圧力をかけると10分、横浜FMは右サイドを縦に切り込んだSB木村卓斗(3年)のクロスをファーサイドの椿が頭で合わせて先制。横浜FMはその後、ボールを支配してゲームをコントロールし、サイドプレーヤーや注目ルーキー、FW津久井匠海(1年)の仕掛けなどで相手を敵陣に釘付けにする。

 そして23分、MF土佐陸翼(3年)の右CKをファーサイドでMF岩澤桐人(3年)が折り返し、最後はCB鈴木駿之助(3年)が左足でゴールへ押し込んだ。37分には椿がスルーパスで抜け出し、切り返しから左足でこの日2点目のゴールを奪う。さらに後半6分には、積極的な攻め上がりを見せていた左SB日隈雄作(2年)のラストパスをMF松田詠太郎(2年)が左足ダイレクトでゴールに沈めて4-0。そして、10分にも土佐のスルーパスで抜け出した松田がGKをかわし、右足でチーム5点目を決めた。

 旭川実は切り替え速く攻撃に持ち込み、スペースを狙うもミスが増えてしまう。また、FW谷口明典(3年)のロングスローなどからゴール前のシーンを作っていたが、それも相手DFに跳ね返されていた。

 後半開始から投入されたFW金野修那(3年)や谷口、MF河合悠人(3年)がチャレンジする姿勢を見せるが、MF山内陸(3年)の左足FKからCB江嶋直樹(3年)が放った決定的なヘッドを横浜FMのGK吉嵜勝哉(3年)に足で止められるなど、得点に結びつけることができない。

 一方、各選手が貪欲にゴールを目指し続ける横浜FMは、18分にも右CKを岩澤が折り返し、最後は津久井が決めて6点目。24分には交代出場のFWブラウンノア賢信(2年)がPKを決めると、吉嵜やCB五十嵐大悟(3年)、岩澤を中心に無失点を維持して7-0で大勝した。

 横浜FMは今年、「(質の部分とコンパクトさを極めて)相手コートでゲームを支配しよう。スピーディーな攻撃サッカーをしよう」(西谷冬樹監督)と掲げてスタートした。だが、ボールを奪う守備含めて「要求の高いサッカー」(西谷監督)を十分に実践しきれず、また良い内容でも結果が伴わない試合の連続。プリンスリーグ関東の開幕6試合でわずか1勝、日本クラブユース選手権はグループステージ敗退に終わっていた。

 それでも、各選手がチームプレーの意識を高め、個人、チームとして成長してきた現在の横浜FMは強力。指揮官が「ブレずに自分たちのスタイルでやってきて、噛み合ってきてここまで来ている。(加えて)勝負どころが分かってきた」と頷くように、内容、結果を伴いながら勝ち続けている。

 怪我や大学受験の準備などで先発メンバーが入れ替わっているが、連勝を継続してプレミアリーグ復帰まであと1勝。横浜FMの3年生たちにとって“ラストゲーム”でもある尚志戦へ向けて、椿は「後輩のためにも勝ちたいですし、自分らの代が強いということを示すためにも最後の試合は圧倒して勝ちたいです」と意気込んだ。横浜FMは12連勝でシーズンを締めくくる。

(取材・文 吉田太郎)
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