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多彩なキックに加えてロングスロー。日本航空期待のボランチ、小幡は「パスが上手い人」「絶対的な存在」へ

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前半26分、日本航空高MF小幡來豊が右サイドからのクロスでチャンスを演出

[2.6 山梨県高校新人大会決勝 日本航空高 0-2 山梨学院高]

 日本航空高は最終的に自力の差を見せられる形で山梨学院高に敗れたものの、10番MF田口靖忠(2年)やMF糸房珠希(2年)ら個々の部分でも全国王者に対抗していた印象だ。

 中でも、MF小幡來豊(2年=FC GLORIA出身)は、170cm台後半の長身で左右両足から多彩なキックを繰り出す期待のボランチ。左右両足のプレースキックとロングスローも武器とするMFは、正確にショートパスを繋ぎながら局面ではストレート回転のボールで相手の背後を狙ったり、右サイドからのアーリークロスでチャンスを演出するなど、自身の強みをゲームの中で発揮しようとしていた。

 奪い返しの部分も含めて存在感ある動きを見せていたが、本人は「やっていて自分の雰囲気というか感覚がいつもと違っていて、悪い方向に行っているなと思っていて、そこを直せなかったです。ボールだけになっていた。もっと周りを見れていれば」と反省。自分を含めた昨年からのレギュラー組が経験の浅い選手をサポートできなかったことも悔しがっていた。

 元々右利きだが、FC GLORIA時代に現在もチームメートのDF内藤大輝(2年)が左足を器用に扱うことが刺激に。「羨ましいなと思っていて、親からも『オマエも左足を蹴れるようになっておけ』と言われて、それからずっと練習して」左足の質を高めた。

 その小幡は今後へ向けて、「自分の強みはキックだと思います。アシストが好きなので、パスが上手い人になりたいです。チームにとって絶対的な存在になりたいです。これから練習に取り組んでもっと上手くなりたいです」と意気込んだ。

 仲田和正監督は小幡の能力の高さを認める一方、より前に気持ちを出す部分やリーダーシップを求める。期待のボランチはプレー面だけでなく、よりリーダーの一人としての振る舞いでもチームメートを引っ張り、絶対的な存在となって日本航空を全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

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