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[MOM3975]日大藤沢FW森重陽介(3年)_198cmの“二刀流“。和倉ユース優勝へ導く

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198cmの“二刀流”。日大藤沢高FW森重陽介がPKを決めてガッツポーズ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.10 和倉ユース決勝 青森山田高 0-0(PK0-1)日大藤沢高 城山陸]

 198cmの“二刀流”。前半は1トップ、後半はCBとして王者・青森山田高と戦った。日大藤沢高(神奈川)のFW森重陽介(3年=東京ヴェルディJrユース)はこの日、「FWの時はいかに自分が前でチャンスを作れるかということが求められていると思う」という期待に応えることはできなかったが、相手の高さ、強さに対抗して無失点。1人目で決着したサドンデス方式のPK戦で唯一シュートを決め、初優勝の立て役者となった。

 青森山田は10本を越えるロングスローに加え、CKなど再三ゴール前にボールを入れてきていた。それに対し、心構えができていたという森重はチームメートと協力して守備。ファーストの競り合いで勝つことに加え、セカンドボール、またそのこぼれまで集中して守り続けた。

「CBの時は声がけのところだったり、自分の長所であるヘディングやロングボールを出せたのでチームに貢献するプレーができたと思います。きょうの試合もそうですし、今大会は自分の長所であるヘディングが結構出せたのでかなり自信になる大会になったし、(CBもFWも)どっちもやれることを証明できたと思います」と喜んだ。

 今回の和倉ユース大会はFW有竹翔吾(3年)が好調だったこともあり、前半は1トップ、後半は守りに集中する起用法だった。その中でインターハイ8強の大津高(熊本)、同16強の東山高(京都)戦で決勝点を挙げるなど計3得点。森重は「有竹が後半から出て4点取っているので、自分がもっとスタメンから仕事をしないといけないなと思っている。FW同士の勝負でも負けないように。もっと点を取ってチームにもっと貢献できたらと思います」と満足していなかったが、攻守にMVP級の活躍で優勝に貢献した。

 圧倒的な高さに加え、直接FKも担当するキック精度、またスピードも強み。大会期間中、チームを積極的に盛り上げていた森重は、他校のコーチなど大人ともコミュニケーションを取っていた姿が印象的だ。

 J1クラブが関心を寄せる注目株は、より応援されるプレーヤー、ピッチで違いを見せつけるプレーヤーへ。「FWでも、DFでも、『アイツにはかなわない』という選手になって、そのままプロになっても、1年目から圧倒できるような、(周囲を)驚かせるようなプレーヤーになりたいので、もっとこの半年間で仕上げていきたいです」。同世代のトップクラスの選手たちの活躍に比べるとまだまだこれから。注目の大器はFWとしても、CBとしても、残り半年でライバルたち以上の進化を遂げて高校サッカーを卒業する。

(取材・文 吉田太郎)

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