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静岡ユースがU-18ウルグアイ代表に3-0快勝。SBSカップ2位に

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前半33分、静岡ユースがFW斉藤柚樹(清水ユース)の先制ゴールを喜ぶ

[8.28 SBS杯最終節 静岡ユース 3-0 U-18ウルグアイ代表 エコパ]

「2022 SBSカップ国際ユースサッカー」(静岡)最終日の28日、静岡ユース(静岡県高校選抜)がU-18ウルグアイ代表に3-0で快勝した。

 立ち上がりから中盤にできたスペースを見逃さず、短い距離でパスを繋ぐ静岡ユースは、初先発で展開力を発揮していたMF森寧樹(富士市立高)とMF亀谷暁哉(磐田U-18)を軸にボールを前進させる。そして、この日得意のドリブルで一際目立っていた左SH安藤阿雄依(清水ユース)が相手のファウルを誘ったほか、また足を掛けられながらも強引に前進。個の力でシュートまで持ち込んで見せる。

 一方で、キャプテンのCB行徳瑛(静岡学園高)が前への強さを見せ、パートナーのCB山本蒼太(藤枝明誠高)も1対1を止めきるなど安定した守備を継続。前半33分には安藤のループパスで抜け出したFW後藤啓介(磐田U-18)が左足シュート。そして、39分には見事な崩しで先制点を挙げた。

 自陣で森がタックルを決めてインターセプト。一度後ろへ下げ、GK森脇真一(磐田U-18)がロングフィードを入れる。これを敵陣右中間の後藤が跳躍して胸コントロール。サポートしたMF高橋隆大(静岡学園高)へはたくと、高橋が中へのドリブルからスルーパスを通す。右へ流れながら抜け出した後藤の折り返しを最後はFW斉藤柚樹(清水ユース)が右足ダイレクトで決めた。

 さらに高橋の絶妙なスルーパスから右SB渡辺啓佳(清水ユース)がクロスを上げ切り、“代表クラス”の両翼、安藤と高橋がドリブルシュートを放つ。静岡ユースは後半開始からGK石坂地央(藤枝東高)、19分にMF寺裏剣(静岡学園高)、24分に右SB松田和輝(磐田U-18)とMF岩崎圭吾(沼津U-18)を投入。26分には後藤の展開から左SB石川瑠紀(清水桜が丘高)がアーリークロスを上げる。これがウルグアイDFのオウンゴールを誘い、2-0となった。

 さらにMF鈴木謙心(沼津U-18)とMF斎藤晴(JFAアカデミー福島U-18)、FW山藤大夢(富士市立高)を送り出した静岡ユースは34分、寺裏がDF3人のマークを外し、山藤が左足シュート。左SBへ移った岩崎や後藤がボールを動かす静岡ユースは、36分に追加点を奪う。鈴木の奪い返しからボールを繋いで山藤がスルーパス。これで抜け出した齋藤晴が「意外と落ち着いていて、良い形でボールを持てたのであとは決めるだけでした」とGKとの1対1から右足シュートを決め、3-0とした。

 先発の森脇に続いて安定したキャッチングを見せた石坂、終盤の守りを安定させた松田らDF陣も最後まで集中した戦いで快勝。石川は「1位になるためには今日勝たないといけなかったので、最低条件、それを突破できたことは良かった。海外の選手はフィジカル強くて、足が速かったり特徴的な選手が多いんですけれども、自分はそこに負けないと思って今日は負けなかったので、これからも頑張ってやっていきたいと思っています」。この後の試合でU-18ウズベキスタン代表がU-18日本代表にPK戦で勝利し、静岡ユースを勝ち点1上回って優勝。それでも、静岡県の高校生は、U-18日本代表とU-18ウルグアイ代表を破り、堂々の2位に入った。

 静岡ユースは各選手が勝ちたい、ゴールを決めたい、ゴールを守りたい、試合に出たいという気持ちを全力で表現。鈴木啓史監督も「こちら側もどうやっていこうかと苦慮するくらい意識高い選手が多くて、トライしてくれるし、こちらの修正もよく話を聞いてくれるし、それを再現しよう、チームのためにとやってくれようという気持ちもあるし、非常に素晴らしい選手たちだなと思います。(SBSカップの経験を選手、スタッフが) 色々なところで還元できればと思います」と感謝したチームは、この3試合の経験を各チームに持ち帰り、自身とチームメート、そして静岡のレベルアップに繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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