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[MOM4001]青森山田FW三浦陽(1年)_“将来のエース候補”が逆転勝ち導く2発

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青森山田高FW三浦陽(1年=青森山田中)はタイミングの良い抜け出しで決定機を演出。自ら2ゴールを叩き出した

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.17 NB CHAMPIONSHIP U-16予選リーグ第1節 青森山田高 3-1 興國高 時之栖うさぎ島G]

 将来のエース候補が2発で青森山田高に白星をもたらした。先制された青森山田だが、後半8分に追いつくとさらに10分、FW三浦陽(1年=青森山田中)が右足ミドルで勝ち越し点。相手GKの逆を突く形での幸運なゴールだったことは確かだが、「シュートを狙う」という意識が引き寄せた1点だった。

 三浦は終了間際にも左サイドからの折り返しを左足ダイレクトでゴール右隅に叩き込み、2点目。「左サイドでますかん(MF増田敢太)とだて(FW岩舘奏)が上手くコンビネーションで崩してくれて、あとは流し込むだけだった」とチームメートに感謝した。

 本人は謙遜していたが、チームを勝たせる2発。また、前半から質の高い動き出しやドリブルでチャンスを生み出していた。「自分の武器でもあるんで裏への抜け出しとかはサッカーをやる上で大事にしている部分です。タイミングとか見て抜け出すのは得意」。中学3年時に50m走6秒ジャストだったという快足。その三浦は自分がエースになるという自覚を持って成長を目指している。

「エースの自覚を持って。年代別の代表に入って、『山田にまた新しい良い選手がいる』と言われるように頑張りたい」ときっぱり。青森県南部の十和田市出身で中学時代から親元を離れて寮生活を送ってきた。

 当初は寂しさもあったというが、「楽しい仲間がいるので」現在はサッカーに集中できている。その仲間たちと切磋琢磨し、「1年生で今(Aチームで)出ている選手もいるんで、羨ましいですし、自分もそうなっていきたい」。青森山田中時代、全国中学校大会準優勝に終わり、タイトルへの欲求は人一倍だ。

 上田大貴コーチも「エースとしてやってもらわないと困る。期待している」と語るエース候補は、フィジカル面の課題を改善し、強みの左右両足のシュートやスピードを武器に世代の絶対的なエース、そして先輩たちのチームの戦力になる。

(取材・文 吉田太郎)

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