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183cmの俊足ストッパー、大阪桐蔭のU-17日本代表CB尾崎凱琉は最終学年で「タイトル取れるものは全て取りたい」

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CB尾崎凱琉(大阪桐蔭高2年=豊橋デューミラン出身)はU-17日本代表の注目ストッパー

[1.18 練習試合 U17関西 4-5 関西大 J-GREEN堺]

「この中で自分が一番経験値高いと思うし、(前日に)集まったばかりなんですけれども先頭に立って自分が引っ張りたいと思って来ました」。CB尾崎凱琉(大阪桐蔭高2年=豊橋デューミラン出身)は、U-17日本代表歴を持つ183cmの俊足ストッパー。関西地域の高体連所属選手では、MF宮原勇太(興國高2年、21年U-16日本代表候補)やMF千葉大舞(興國高2年、21年U-16日本代表)とともに特に貴重な経験をしてきた選手だ。

 2日間開催された「2022 U17地域トレーニングキャンプ関西」は宮原、千葉が不在だっただけに、尾崎は自分がチームを引っ張るという意気込みで参加。合宿初日(17日)のびわこ成蹊スポーツ大戦では守備を意識しながらドリブルとコンビネーションで攻め上がるシーンもあったが、この日はより積極的に前へ出て守備していた。

「(U-17日本代表監督の)森山さんが来ているのもあって自分も代表に選ばれ続けないといけないですし、相応しい選手にならないといけない。そういう面でもチャンスなので、目立とうと思っていました」

 胃腸炎からの復帰直後。期待値が大きいだけに、納得の行く内容ではなかったかもしれない。それでも、前日より気持ちの面も表現。「誰よりも走ってFWに起点をさせないということで自分のところで奪いたかったですし、そういう面では昨日も自分のところで結構行けたシーンもあったんですけれども、今日の方が自分的にもパフォーマンス的に良かったと思います」。抜群のスピードを活かしてスペースを埋めたほか、セットプレーで競り勝つなど能力の高さも披露していた。

 強豪・大阪桐蔭では1年時から先発に抜擢され、インターハイで全国16強を経験。U-16日本代表候補に初選出された。昨年は3月にU-17日本代表入りを果たしたものの、インターハイ予選、選手権予選ともにベスト4に残ることができなかった。そして、プリンスリーグ関西1部は8位降格。悔しい1年になった。

「自分もずっと出ていましたし、自分のせいでもある。(今年3年生となる)自分たちの代に自分も迷惑をかけているので、今年はインハイ、選手権、プリンス2部も1部に上げてタイトル取れるものは全て取りたいという思いもあります」と力を込める。

 長身CBは昨年、ボランチやFWのポジションも経験。DFの選手がどのような声がけをすれば良いのか、どのような動きをすれば前線の選手が助かるのかを学ぶことができた。昨年はCBとしても、縦パスをつける部分などを意識してレベルアップ。最大の特長であるカバーリングに加え、入学当初は課題だったヘディングや競り合いを強敵相手でも発揮できる武器に変えられた手応えもある。

 プロからの関心も耳に入っているようだが、本人はまず成長すること、チームで結果を出すことに重きを置いている。昨年11月にはU-17日本代表のクロアチア遠征に参加。今回の「U17地域トレーニングキャンプ関西」で学んだこともチームでの活躍や年代別日本代表定着に必ず繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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