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大津の新主将MF碇明日麻、高校選抜で「ボランチとしてやっていける」確信のゴール

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1本目29分、U-17日本高校選抜候補MF碇明日麻(大津高2年)が右足でゴール

[1.22 練習試合 U-17日本高校選抜候補 5-4 日本体育大 時之栖G]

 中盤でやって行けるという自信をつけるゴールとなった。CBとして日本高校選抜選考合宿に招集されていた碇明日麻(大津高2年)はこの日、U-17日本高校選抜候補の一員として日本体育大戦に出場。ボランチとして先発すると、1本目終了間際に見事なゴールを叩き出した。

 敵陣やや左寄りの位置でボールを持つと、巧みにボールを持ち出してバイタルエリアへ侵入。右サイドへはたくと、そのままPAへ潜り込む。最後はMF松田悠世(桐光学園高2年)からのリターンをコントロールして右足シュート。圧倒的な個を見せつけた。

「展開して最後まで関わろうと思ってゴール前まで行きました。1年生からボランチやっていたんですけれども、あまりああいうキレイなゴールはなかったので、ああやって良い形で決めれて、良いイメージになって自信というかボランチとしてやっていけると感じました」

 碇は1年時に中盤や前線を務めていたが、昨春、CBへコンバート。186cmの大型プレーヤーは得意とするヘディングなどを駆使して選手権3位などに貢献し、CBとして日本高校選抜候補に選出された。

 大津の新チームでは主将に就任。CB、中盤、FWでもトップクラスの“三刀流”はシャドーのポジションで新人戦初戦を戦った。そして、いきなりハットトリック。「結果だけ見た人は凄いとなると思うけれど、個人的にはもっとできたと思っていて、シュート力、得点力はまだまだ上げていかないといけないなと感じています」と首を振る。

 この日、イメージ通りのゴールを決めることができたことについてはとても前向きだ。CBを経験して守備面やロングキックの部分も進化。「守備のところで強く出るとか、球際のところで活かしていきたい」と力を込める。

 伝統校・大津の主将としてあるべき姿を2年前の主将であるMF森田大智(現早稲田大)や1学年先輩のFW小林俊瑛主将(3年)の背中を見て学んできた。「自分らしく、大智さんや俊瑛さんとは違った自分らしさを出して行きながらやっていきたい」。この2年間、選手権の成績は準優勝、3位。目標は、もちろん優勝だ。

 この日、碇と左SB田辺幸久(大津高2年)不在の大津は、県新人戦準決勝で慶誠高に2-4で敗戦。1年生が半数以上先発したチームは力を出し切れずに敗れている。碇は1年間通してチームを成長させていく考え。「プレミア(リーグ)でどんどん2年生がスタメンで名を上げられるようにチームとして士気を上げてやっていきたい。結果を残して、(個人としてもプロという)目標は絶対にブレずに一日一日努力して行きたい」。23日は日本高校選抜候補対U-17日本高校選抜候補戦に出場予定。自分と大津が成長するための術を学んで持ち帰る。

(取材・文 吉田太郎)
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