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[デンチャレ]日本高校選抜で特に大学生と渡り合う左SB。山内恭輔はまず、“もう一個、自信”を

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日本高校選抜左SB山内恭輔(前橋育英高3年)は大学トッププレーヤー相手に健闘中

[3.2 デンチャレグループB第3節 日本高校選抜 3-5プレーオフ選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 日本高校選抜のタレントたちの中でも、特に大学トッププレーヤーと渡り合っている印象だ。左SB山内恭輔(前橋育英高3年)は前日の東海選抜戦で同点アシスト。対人守備で幾度もボールを奪い取り、正確なビルドアップも発揮している。そのDFは、デンソーカップチャレンジで自分のイメージに近い動きができているようだ。

「大学生相手でも自分の思っているプレーと頭が結構一致している感覚があるので、『全然やれるな』という感じがあります。球際だったり、昨日(東海選抜戦)だったらクロスからアシストしたんですけれども、ゴールを取るというところでは通じているなと思います」

 球際の部分は前橋育英で山田耕介監督からアドバイスされてきた。気持ちで勝ることも意識して身体をぶつけ、相手の前に潜り込み、マイボールに変えている。プレーオフ選抜戦も個の力でボールを奪い取り、左足ロングシュートを打ち込むシーンがあった。

 日本高校選抜の主軸の一人は欧州遠征メンバーに残り、そこで学び、戦いたいという思いを強く持っている。「日本と外国で文化も違うと思うので、そこで学びつつ、球際という部分では全然違うと思うので、身体をぶつけて負けると思ったら、また(判断の部分など)違うところで戦っていきたいと思っています」

 登録の身長は170cmとサイズがある訳ではない。だが、抜群の左足と推進力、堅守を備えた山内は昨年、各公式戦でアベレージの高いプレーを続け、インターハイでは日本一を獲得。注目される時期はやや遅かったかもしれないが、評価を高めて高体連でナンバー1の左SBと言えるような存在になった。

 選手権や高校選抜の活動でまた自信を得て、進路の日本大へ。ポゼッションの部分など手応えを感じている一方、環境が変わる中でコミュニケーションの部分からしっかりと構築していかなければならないと考えている。本人が掲げた目標、それは“もう一個、自信をつけること”だ。

「(選手権や日本高校選抜の活動で)自信はついたけれど、もう一個つけていかないといけない。自分の大学のチームでスタメン取らないと。そこを今、目標にしている。謙虚にやっていきたい」。大学のチームメートに自分の良さを伝え、周囲の特長を理解してより力を発揮し、先発を獲得すること。関東1部へ昇格する日大でそれが簡単に実現するとは考えていない。それでも、今後大学選抜や上のステージでの活躍する可能性の持ち主は、デンソーカップチャレンジも成長に繋げ、“もう一個、自信をつけて”また次の目標を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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