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[球蹴男児U-16]目標は全国優勝。初参戦の飯塚が攻守で強さ見せつけ、3-0発進

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飯塚高MF吉田善(1年=TSV1973 四日市出身)は中盤でインターセプトを連発

[5.3 球蹴男児U-16リーグD2第1節 長崎南山高 0-3 飯塚高 大津町運動公園多目的B]

 九州地域のU-16の年代において、長期のリーグ戦を通じて選手の育成及び指導者のレベルアップを図る「2023球蹴男児U-16リーグ」のDivision2が3日、熊本県の大津町運動公園で開幕した。昨年4位の長崎南山高(長崎)と昇格組の飯塚高(福岡)との一戦は飯塚が3-0で快勝。初陣を白星で飾っている。

 目標は昇格1年目での全国優勝だ。この日、中盤でボール奪取を繰り返し、随所で技術力やロングスローも見せていた飯塚MF吉田善(1年=TSV1973 四日市出身)は、「球蹴男児で優勝してその後にある、ミズノチャンピオンシップに出場して、そこで全国優勝したいです」と力を込める。Division2で優勝し、プレーオフを勝ち抜けば全国大会のミズノチャンピオンシップ出場。FW新垣類、FW飯屋谷琉太、GK小松洸士がAチーム帯同中のために不在だったが、日本一を目指す新鋭は強さを見せつけた。

 立ち上がりから相手を押し込んで連続攻撃。8分、スルーパスに抜け出したMF藤川翔馬が左足で先制点を決めると、38分にも藤川がゴールを決めた。左サイドのMF堀江悠希がドリブルで止まらない存在に。また、MF恒松海吏が随所で相手を剥がしてチャンスに係っていた。

 加えて、「中盤で相手は後ろ向きでもらうことが多いから、パサーの動きを見て、予測して、そこから最短距離で潰しにいっています」という吉田が相手の攻撃を次々と中盤でストップ。大橋翔太、森本快の注目CBコンビや189cmでポテンシャル大のGK高田大雅にボールが届く前に奪い取っていた。
 
 その飯塚は、後半3分にも連続攻撃から左の恒松がクロス。これを「ストロングポイントはドリブルとドリブルしながらのパスです。高校からプロに行きたいです。決め切るところと1対1をもっと抜き切るようになりたいです」というMF古畑魁斗が、右足ダイレクトで決めて3-0とした。

 最後の質の部分など課題があったことも確かだ。だが、飯塚は古畑が運動量を増やして相手にプレッシャーを掛け続けるなどほぼ隙のない内容。とは言え、選手たちは全く満足していなかった。

 吉田は「(相手ボールを)刈ることは意識してやったんですけれども、刈った後の組みたてとかがちょっとおそまつになった。体力面は僕自身も課題があった。今出れても自分たちが3年生の時に出られる保証はどこにもないので、2年後に向けてこのレベルの高い環境で負けないようにしたい」と宣言。そのボランチは、中辻喜敬監督の誘いと、練習参加した際、理論的に体の構造の部分から指導している姿を見て「ここだったら成長できる」と三重から福岡の新興勢力へ進学してきた。力のある仲間たちと切磋琢磨し、進化すること。そして、1年目から全国タイトルを獲得する。

後半3分、FW古畑魁斗が追加点

(取材・文 吉田太郎)

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