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[球蹴男児U-16]トップチームさながらの迫力、熱量…鹿児島城西が強豪対決で8発勝利

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鹿児島城西高は8ゴールで大勝。FW別府拓眞は3得点の活躍

[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 鹿児島城西高 8-1 長崎総科大附高 大津町運動公園多目的A]

 高校に入学してから1か月ほどだが、ゴールに迫る勢いや球際での熱量はトップチームさながら。長崎総合科学大附高(長崎)との「2023球蹴男児U-16リーグ」Division1第1節で見せた鹿児島城西高(鹿児島)の戦いぶりは、高校1年生とは思えないぶりの熱力だった。

「球蹴男児の自分たち1年生は勢いが大事だと思っていた。城西の新田(祐輔)監督から『やってこい』と言われていたので、しっかり勢いに乗ってやろうと思って挑みました。球際の所や走ったり、声を出す部分はしっかりやろうって」。主将を務めたMF重盛響輝(1年=鹿児島育英館中出身)が振り返った通り、勢いよく試合に入った鹿児島城西は前半3分に右サイドでのリスタートから、FW大石脩斗がシュート。8分にも相手のクリアボールを拾ったDF吉田健人がロングシュートを放つなど積極的にゴールを狙っていく。

 守備でも奪ってから素早く2トップにボールを入れてくる相手に対し、落ち着いて対応。本職はボランチながらも、この日はセンターバックに入った重盛も「自分はそんなにヘディングや球際が強くない。身体やヘディングが強い、もう一人のセンターバックにチャレンジさせて、自分がカバーしようと思っていた」と自陣にボールが入っても着実にマイボールにして試合を進めた。

 すると、前半26分には左CKの折り返しから、FW別府拓眞がゴールネットを揺らし、先制点をマーク。前半終了間際の45+1分にもMF松崎佑真が決めて、2-0で試合を折り返した。

 ただ、後半11分に大石が3点目を決めてからは「前のめりになり過ぎて、背後へのボールでバンバン抜けられていた」(重盛)。15分には相手GKのロングキックからFW伊藤壮太に1点を返されたが、18分に別府、23分にFW山中翔太と連続ゴールを決めて、試合の行方を決定づけた。

 37分には「周りが結構点数を獲っていたので、自分も獲りたかった」と重盛が中盤から相手ゴール前までドリブルで持ち込んでシュート。こぼれ球を大石が決めて5点差まで引き離した。終盤にも途中出場のMF隈原翔温の得点や、別府のハットトリックを達成するゴールが生まれ、8-1で鹿児島城西が勝利。幸先の良いスタートを切った。

 新田監督らから「個性のある代」と評されるのが、今年の鹿児島城西の1年生で、「色んなプレースタイルがあるので、そこを合わせていけば強くなれると思っている」(重盛)。近年は県内のライバルである神村学園に全国大会出場を許しているが、この日のように選手たちが波に乗って団結できれば陵駕できるだけの可能性はある。

 試金石となるのは今月7日に対戦する神村学園戦。「3年生のトップチームの人たちは神村に勝って、県の新人戦と九州新人戦を優勝しているので、自分たちもしっかりと神村に勝ちたい。3年生に負けたくない。1年生では球蹴男児で優勝し、全国大会に出ていい結果を残したい。3年生では全国大会での優勝が目標で、選手権やインターハイで優勝を狙えるように意識しています」。重盛がそう意気込んだように、ライバルに勝って、開幕戦の大勝で得た手応えを確かな物にする。

鹿児島城西高のチームリーダー、MF重盛響輝(1年=鹿児島育英館中出身

(取材・文 森田将義)

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