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[MOM4551]帝京長岡MF原壮志(3年)_スピード勝負に自信の10番、プレミアプレーオフ初勝利へ導く先制弾

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後半2分、帝京長岡高MF原壮志(3年=RIP ACE SOCCER CLUB出身)が左足で先制ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.8 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 帝京長岡高 2-1 岡山学芸館高 東広島運動公園陸上競技場]

 一撃で試合の流れを傾けた。0-0の後半2分、帝京長岡高の10番MF原壮志(3年=RIP ACE SOCCER CLUB出身)が右サイドから中へ持ち込んで左足を振り抜く。決して得意ではないという左足でのシュートはクリーンヒットしなかったものの、コースを突く一撃に。岡山学芸館高の注目GK平塚仁(3年)に反応されたが、ボールは平塚の手を弾いてそのままゴール右隅へ吸い込まれた。

「ボール持ってる時に、自分への守備対応が遠いっていう感覚があったんで、 内側には運べば振れるスペースがあるなと思って、思い切って左足を振りました。自分の縦を警戒してる感じがあって、そっちの警戒で、中が空いてたなって思います」

 原は抜群のスピードと縦突破を武器する俊足アタッカー。日本代表MF三笘薫の動画を見て、相手DFの足が止まったタイミングや自分の1歩目の出し方にこだわってトレーニングしてきたという。

 同じくスピードのあるSB松岡涼空(3年)の右サイドはチームのストロングポイントだ。この日の前半、チームは相手のプレッシングに苦しんだが、「(自分は)スピード勝負なら勝てるなっていう感があったんで、ボールをつけてもらえれば、仕事するっていう気持ちはできてました」と振り返る。

 その言葉通り、後半開始直後にチームをプレミアリーグプレーオフ初勝利へ導く大仕事。「クロスだけじゃなくて、しっかりシュートまで持っていける選手になりたいなと思ってたんで、今日はそういうシーンがあって良かった」と微笑んだ。

 RIP ACE SC(大阪)のチームメートたちの活躍は刺激に。10日にプレミアリーグファイナルを戦う青森山田高と広島ユースにはかつてのチームメートがいる。また、原は「宮原(勇太、興國高からグールニク・ザブジェへ移籍)が海外行って、そういうところは凄いなと思います」。彼らに負けないように、プレミアリーグプレーオフや選手権で活躍し、大学経由でのプロを目指す。

 浦和ユースとのプレミアリーグプレーオフ2回戦(10日)は、今後の帝京長岡のためにも大事な一戦だ。「去年、自分もこのプレミア参入戦に出場させてもらって、尚志に負けている。帝京長岡はまだプレミアに上がったことないので、しっかり自分たちの代でプレミア上げて、歴史に名を刻みたい」。“帝長のスピードスター”が再び決めて、歴史を変える。
 
(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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