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「MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16」「あの後また決め直すくらいの…」。スーパーゴールも敗戦の東福岡FW山口倫生は悔しさを糧に真のエースへ

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後半19分、東福岡高FW山口倫生(1年=アビスパ福岡U-15出身)が右足ボレーで追加点

[12.17 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16準決勝 鹿島学園高 3-2 東福岡高 時之栖うさぎ島G]

 悔しさを糧に成長し、真のエースになる。東福岡高FW山口倫生(1年=アビスパ福岡U-15出身)は後半19分、右クロスを胸トラップからの右足ボレーでゴール。AチームのプレミアリーグWESTでもすでにゴールを決めているストライカーの、スーパーゴールだった。

 これで2-0。だが、チームは後半30分からの3失点で逆転負けを喫してしまう。その1点目は山口が「自分のクリアミスから」と振り返る失点に。ここからチームは崩れてしまった。

 山口は「自分が決めたらチーム勝つし、相手より決めたらチーム勝つから、やっぱりチームのエースだったら、あそこで自分のせいで失点しても、あの後また決め直すくらいの覚悟とかメンタルがあると思うんで、まだまだだと思います」と首を振る。

 そして、「やっぱり試合って、FWとかエースが決めるものだから、やっぱゴールでみんなを引っ張らないといけないし、その失点した後も、自分のせいだからこそ、もっと良い声かけとかプレーでみんなに返せたら良かったと思います」と続けた。

 例え自分のミスで失点しても、自ら取り戻せるFW、エースにならなければならない。この日は前半の決定機でもシュートミス。推進力とスピード、得点力を武器に名門・東福岡で1年生から公式戦出場を重ねる山口にとって、チームにとっても、貴重な学びのゲームになったようだ。まずは敗戦から切り替え、18日の3位決定戦(対尚志高)を勝って終える。

 東福岡は今月8日、平岡道浩コーチの新監督就任を発表。新体制の下、新たな競争がスタートする。「学年関係なしに、やっぱヒガシは部員が多いんで、その中でも自分がエースとしてチームを勝たせる存在になって、ヒガシを日本一にしたいです」。期待の1年生FWはこの日の苦い経験を忘れず、ゴールでチームを勝たせるエースになる。


(取材・文 吉田太郎)

吉田太郎
Text by 吉田太郎

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