beacon

[NEW BALANCE CUP]24年の目標は日本一。流経大柏は“裏選手権”から「優勝を狙って行こうと思います」

このエントリーをはてなブックマークに追加

流通経済大柏高FW葛西亮太(右)が突破を図る

[1.5 NEW BALANCE CUP決勝T1回戦 流通経済大柏高 1-0 高知高 時之栖うさぎ島G]

 1年後は選手権で輝く。“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEASTに所属する流通経済大柏高(千葉)の新チームが、3日から「NEW BALANCE CUP 2024 IN TOKINOSUMIKA」(通称:裏選手権)に参戦中。5日午前の決勝トーナメント1回戦で高知高(高知)と対戦し、1-0で勝った。

 流経大柏は序盤からボールを保持しながら相手を押し込む。前半15分には、U-17日本代表MF柚木創(2年)が左中間から縦へのドリブルで一気に抜け出し、マイナスのラストパスをFW葛西亮太(2年)が左足ダイレクトでシュート。「柚木が上手く相手を抜いて、相手もつられて自分がフリーの状態で合わせるだけだったので感謝している」という葛西の一撃が先制点となった。

 流経大柏は、昨年のSBから現在はボランチで起用されているMF奈須琉世(2年)らがボールを動かし、左SB渡邉和之(2年)のスルーパスで葛西が抜け出すシーンもあった。後半は高知からボールを奪い切れずに押し返される時間帯も増えていたが、落ち着いた守りを見せるCB富樫龍暉(2年)や身体能力の高い右SB松本果成(2年)が決定打を打たせずに1-0で勝利。続く西武台高(埼玉)戦も2-0で勝利し、大会最終日(6日)の準決勝(対横浜創英高)進出を決めている。

 決勝点の葛西はNEW BALANCE CUPについて、「選手権に行けていないという悔しい気持ちがあるけれど、切り替えて、今年は自分たちの年なので、日本一を取るためにチーム作りをしっかりして、裏選手権もそのために優勝を狙って行こうと思います」と語る。

 昨年からの経験者を多く残すが、マジメにブレずに戦っていた3年生に比べると、まだまだ波があるという。優勝した昨年に続いてNEW BALANCE CUPの指揮を執る高橋隆コーチはプレー面も、プレー以外の面も足元を見つめて一つ一つ取り組むことを求める。それに対して葛西は、「(どのような展開でも)しっかり勝ち切る。(常に)良い内容を求めていかないといけない」と誓っていた。

 アタッカー陣は新チームリーダーの柚木や選手権予選で10番も背負ったMF堀川由幹(2年)、MF亀田歩夢(2年)ら個性的な選手が揃う。葛西は「みんな上手いんで、自分だけじゃなくて、他の人に出したら行ってくれるし、やりやすい。(その中で)自分のゴールでチームを勝たせられるような、そういう選手になりたいと思っています」と意気込んだ。

 ドリブル、シュートに注目の葛西は、24年シーズンへ向けて「プレミア、インハイ、選手権があるんで、その3大会とも自分が活躍していけるようにと思っています」。選手権、プレミアリーグ、インターハイの各大会で優勝歴を持つ名門校が「NEW BALANCE CUP」連覇で新シーズンへの弾みをつける。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

TOP