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使命感を持って桐光学園の新主将に。右SB杉野太一が東京国際大からゴール

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U-17日本高校選抜候補は4本目終了間際、右SB杉野太一(桐光学園高2年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)が右足でゴール

[1.22 練習試合 U-17日本高校選抜候補 1-4 東京国際大]

 U-17日本高校選抜候補は35分×3本の練習試合の試合終了間際に1点をもぎ取った。FW久保原心優(市立船橋高2年)のボールキープから、マイナスのラストパスに走り込んだ右SB杉野太一(桐光学園高2年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)が右足ダイレクトでシュート。「自分、ゴール取りたいんで。やっぱりサッカーはゴール取りたいですし、攻撃参加のところは、自分でも意識して特長としているので」というSBの一撃がゴール左隅に決まった。

 チームは3本合計で0-4とリードされていたが、最後まで集中力を切らさずに戦い、チームを勢いづけるゴール。翌日の日本高校選抜候補との練習試合へ向けて弾みをつけるゴールでもあった。

 攻守における力強さや走力が特長の杉野は昨年、桐光学園の2年生右SBとしてインターハイ準優勝を経験。新チームの主将に就任し、チームの先頭に立って引っ張る立場となった。インターハイ決勝での敗戦や選手権予選準決勝敗退の場にいたDFは、その経験や先輩たちの思いを伝えなければならないと考えている。

「3年生の色んな感情を自分が近くで感じれたし、見れたんで、それを自分の最後の年にぶつけていくのが、ほんと、使命かなと思っています」。インターハイ決勝は最後、杉野のPKが止められて敗戦が決定。その悔しさも糧に一年間を戦う意気込みだ。

「自分、去年は結構、課題とかも見つかったんで。あとはもう、自分がやるだけなんで。練習から(チームメートに強度、運動量の部分など)そういうところは言ってもいますし、自分が背中で見せるっていうか、走ったり、強度のところは練習の中でやっている部分でもあります」

 新チームは年末の横山杯で準優勝。1月のニューバランスカップ(通称:裏選手権)でも強さを示していたが、杉野は「でも、まだまだです」と首を振る。そして、「全員で今はまだまだ未熟なチームですけど、ほんと、日本一になれるために、全員で苦しい時も、辛い時も、どんな時も乗り越えて最終的に日本一になればいいかなと思っています」と語った。

 杉野の個人としての目標はプロ入りだ。大学へ進学して4年後と考えるのではなく、今から全力で目標にチャレンジしている。「自分の中で、高校の時に高卒でプロ目指さないってヤツは(大学を経由しても)プロになれないかなと思ってるんで、大学経由とか考えずに、まずは高卒でプロ行けるように努力していきたいと思います」。今回のU-17日本高校選抜候補の活動は通過点だと捉えている。

「ここはまだ通過点に過ぎないんで。ここからさらに、プロの道やいい大学だったり海外とか色々なところに行けると思ってるんで、こういう機会を大事にしていきたい」。23日の日本高校選抜候補戦で合宿は終了。2戦連発とはならなかったが、ゴールやハードワークすることでアピールしたDFが学んだことを持ち帰り、自身と桐光学園の成長に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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