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U-17日本高校選抜候補が練習試合で東京国際大相手から1得点。選考合宿最終日は「超えていかないといけない相手」にチャレンジ

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4本目30分、U-17日本高校選抜候補DF杉野太一(桐光学園高2年)が右足でゴール

[1.22 練習試合 U-17日本高校選抜候補 1-4 東京国際大]

 22日、U-17日本高校選抜候補が東京国際大と練習試合(35分×3本)を行い、1-4で敗れた。U-17日本高校選抜候補は1本目、GK早川ウワブライト(日体大柏高2年)、右SB新垣陽盛(神村学園高2年)、CB五嶋夏生(大津高2年)、CB山本圭晋(帝京長岡高2年)、左SB山田佳(前橋育英高2年)、MF大谷湊斗(昌平高2年)とMF福島和毅(神村学園高1年)のダブルボランチ、右SH大内完介(尚志高2年)、左SH木村有磨(履正社高2年)、FWオノノジュ慶吏(前橋育英高2年)とFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)の2トップで試合をスタートした。

 東京国際大は3-1で勝利した日本高校選抜との練習試合同様、Aチームの主力メンバーが先発。U-17日本高校選抜候補は立ち上がりにオノノジュの抜け出しと大石のヘッドで東京国際大ゴールを脅かしたが、ここで決め切ることができず、逆にサイドから崩されてFW尾崎岳人(3年=堀越高)に先制点を奪われてしまう。

 その後も強度の高い相手に苦戦を強いられた。だが、「同時にぶつかったら、負けてしまうだろうし、足を先に出すところだったり、常に準備しながらっていうのは意識していました」という五嶋と山本が一歩を速く出すことを意識して守るなど、押し込まれながらもGK早川を含めて踏ん張って見せる。

 そして、「攻撃のところは自分が自信持ってやれる部分かなと思ってるんで、そこはプレス速くても、ちょっと落ち着いてやれたかなと」と振り返る山本や大谷、福島が相手のプレッシャーを落ち着いて剥がすシーンも。右サイドの大内がスピーディーなドリブルで大きく前進して見せたほか、左の俊足MF木村や両SBがサイドを深く切れ込もうとする。だが、0-1のまま1本目を終了。2本目は連続失点で突き放される形となった。

 2本目はGK佐々木智太郎(昌平高2年)、右SB森奏(堀越高2年)、CB田中玲音(東京実高2年)、CB谷口輝(西武台高2年)、左SB岡崎礼暉(関東一高2年)、MF笹修大(札幌大谷高2年)とMF宮地陸翔(京都橘高2年)のダブルボランチ、右SH大成健人(神村学園高2年)、左SH長璃喜(昌平高1年)、FW清水彪雅(旭川実高2年)とFW矢崎レイス(尚志高2年)の2トップで臨んだ。

 4分に東京国際大FW古谷柊介(1年=日体大柏高)に抜け出しから決められると、6分、10分にはいずれもクロスからFW高橋剣士朗(3年=日本航空高)の連続ゴールを許した。U-17日本高校選抜候補は笹が中盤の攻防で強さを発揮し、右の大成と左の長の両翼のドリブルが突破口に。だが、全体的に判断が少しでも遅れると潰され、パスを引っ掛けられていた。押し込まれる時間が増え、前線、サイドへなかなかボールが入らない。3失点したあとは谷口らが我慢強く戦っていたものの、0-3(合計0-4)で2本目を終えた。

 それでも、日本高校選抜候補は3本目に初得点をマークし、1-0で終える。GKギマラエス・ニコラス(市立船橋高2年)、右SB杉野太一(桐光学園高2年)、CB鈴木悠仁(神村学園高2年)、CB富樫龍暉(流通経済大柏高2年)、左SB岡崎礼暉(関東一高2年)、MF澁谷陽(旭川実高2年)とMF笹のダブルボランチ、右SH長村星波(瀬戸内高2年)、左SH平林尊琉(前橋育英高1年)、FW久保原心優(市立船橋高2年)とFW日高元(神村学園高1年)の2トップで臨み、GK藤間広希(矢板中央高2年)と山田、宮地が途中投入された。

 GKギマラエスやDF陣から声を掛け合い、集中した戦い。鈴木が守備範囲広く守っていたほか、球際に人数を掛けて守るなど東京国際大の攻撃を凌いでゴールを目指した。杉野は「最後、 3本目なんで、良い終わり方しよう、良い締め方をしようみたいな話はしていた」と説明する。

 0-0のまま試合を進め、岡崎の攻撃参加や日高の推進力を活かした動きなどからゴールを目指す。そして30分、PA内左の久保原が複数のDFを引き付けてマイナスのラストパス。これに走り込んだ杉野が「良いボールが自分のところに転がってきたんで、もう最後までボール見て、ミートを意識して蹴ったら入ったって感じです」という右足ダイレクトのシュートを決め、待望の1点を挙げた。この後にも山田の左クロスのこぼれから宮地の決定的な右足シュートがゴールを捉えたが、相手GKのファインセーブに阻まれて試合終了。それでも、目指していた「良い終わり方」「良い締め方」で練習試合を終えた。

 選考合宿最終日の23日は“兄貴分”の日本高校選抜と練習試合を行う。山本は「めちゃくちゃ楽しみにしてますし、自分たち17世代が超えていかないといけない相手やと思ってるんで、どんどんチャレンジして、 それの中でチームの良さを引き出して、自分の良さも出せたらいいかなと思ってます」と力を込めた。

 この日、U-17日本高校選抜選考合宿メンバーからDF小沼蒼珠(青森山田高2年)とMF嶋本悠大(大津高2年)が日本高校選抜選考合宿へ“個人昇格”。U-17日本高校選抜候補の最終ラインで存在感を放っている山本は「蒼珠は来た時からめっちゃ仲良くさせてもらってて。今日の朝、蒼珠が18の方行って、ちょっと悔しいというか、自分も行きたいなと。負けないようにしたい」。U-17日本高校選抜候補は同学年の2年生も複数いる日本高校選抜候補相手に個々の特長を発揮し、勝って選考合宿を終える。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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