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[MOM4620]遠野MF馬場大瀬(2年)_FK弾決め、守備でも健闘。先輩ボランチコンビの良さを「融合」する選手へ

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後半16分、遠野高MF馬場大瀬(2年=遠野市立遠野中出身)が直接FKを決め、決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.28 東北高校新人大会準々決勝 遠野高 2-1 八戸学院野辺地西高 Jヴィレッジ]

 遠野の新10番は先輩2人の「良いとこ取り」を目指す。伝統校・遠野高(岩手1)が2年連続のベスト4進出。MF馬場大瀬(2年=遠野市立遠野中出身)は攻守に貢献度の高い動きでチームを勝利へ導いた。

 昨年のチームではトップ下の位置でボールを引き出す巧さなどを見せていた。今年はボランチへ。今大会の指揮を執る工藤竜也部長が勉強面、ピッチ外の姿勢を含めて信頼するチームリーダーは1-0の後半16分に直接FKを決めた。

 右中間、PA角付近でFKを獲得。右利きの馬場と左利きの左SB福田心(2年)がポイントに立つと、「壁見て(キッカーを)決めようって2人で話して、『いける』ってやりました」。5枚の人壁の立ち位置がやや甘く、自分の普段通りのキックができれば決められるという状況。「多分僕じゃなくても決める。(ゴールへのコースが見えていたので)逆に緊張しました。しっかりコントロールできたシュートだった」。右足から放たれた一撃は人壁の右を抜けてゴール右隅へ吸い込まれた。

 この日は、狭いスペースを通すパスも光った。「自分は組み立てのところ、パスの精度と止める、蹴るのところが一番自信あります。細かく繋ぐっていうのが自分の好きなところでもあるんで、普段からやってるので自信持ってできます」。守備でも自分の課題を見つめ直したことをピッチで表現した。

 落下点を予測してポジションを取り、回収。「この大会入る前に練習試合やって、動画見て、ダメだなと思って。去年の(司令塔の昆野)翔太と(守備能力の高い菊池)遥大ってボランチのプレー見て、 それでぶっつけ本番ではないですけど、この大会でやってみようと思ってやりました」。その成果も発揮した。

 今後は身体のキレを増し、ボールを運ぶ力と守備の1対1の強さも高める。目標は全国大会でも存在感を発揮していた前10番のMF昆野翔太(3年)を超える存在になること、昆野と菊池の2人の良さを身につけた選手になることだ。「自分はプロサッカー選手になりたいと思っています。高卒で行ければ一番ですけど。現実を考えて今の自分だったらまだまだできないですけど、今年一年掛けてその力をつけて、こういう大会、おっきな大会で、いろんなスカウトの方に目を向けられるような選手になりたいなって思います。翔太を目指して、翔太と遥大の融合っていうか、個人的には心の中で思ってるんですけど、そういう選手になりたいなって思います」。先輩のダブルボランチの良いところを身につけ、全国大会でも活躍する選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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