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[MOM4642]近大新宮GK畑中優希(2年)_3本ストップ!登録170cmの守護神がPK戦で再び躍動し、近畿決勝へ導く!

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PK戦5人目、近大新宮高GK畑中優希(2年=JUNTOS FC出身)がこの試合3本目のPKストップで決着

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.20近畿高校選手権準決勝 近大新宮高 0-0(PK3-2)初芝橋本高 紀三井寺公園球技場]

 登録身長170cmの守護神が、大躍進の立て役者だ。近大新宮高(和歌山3)が2度目の近畿高校選手権出場で初の決勝進出。GK畑中優希(2年=JUNTOS FC出身)が雨中の70分間を無失点で終え、PK戦で3本を止めた。

 畑中は近畿高校選手権出場をかけた県大会3位決定戦でもPK戦で大活躍。今大会初戦の履正社高(大阪2)戦でもPK戦で1本を止めてヒーローになっている。自信を持ってPK戦に向かった守護神は、1人目のシュートに反応。手に当てたが、ボールはポストを叩き、ゴールラインの内側に跳ね返った。

 それでも、「(味方が)すぐ決めてくれたんで、切り替えてやっていました。1本目こぼしちゃったんで、もう強く弾くだけ」と臨んだ2本目、右への跳躍から両手で完璧に弾き出す。さらに3人目もグラウンダーのシュートを残った足に引っ掛けてストップ。チームを優位に立たせた。

 対戦した初芝橋本高の阪中義博監督も、「あの子はPK上手い。勘が良い」と驚いていた。畑中は相手キッカーが蹴る方向を考え、その雰囲気を最後まで見ながら跳躍。サイズがないからこそ、思い切り踏ん張ってから跳躍することを意識しているという。

 味方の3人目が失敗したものの、畑中は止めれば勝利の決まる5人目のシュートもはじき出し、自ら決着をつけた。チームメートから「ヤバイ」「スーパー」という声も。チームを勝たせた守護神は「気持ち良いです」と微笑んでいた。

 近大新宮はこれまで、和歌山県大会でも準決勝の壁に阻まれてきた。それが、近畿大会で決勝進出。畑中は「緊張しました」という戦いを乗り越え、新たな歴史を築いた。左足のドロップキックに加え、今やPKも武器に。決勝は悔しい敗戦となったが、大舞台で活躍した守護神が次は夏冬の全国大会出場を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

吉田太郎
Text by 吉田太郎

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