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[新人戦]立正大淞南の俊足CB三島典征が好守連発。攻撃力兼備のDFは昨年の「悔しい気持ちを晴らしたい」

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立正大淞南高CB三島典征(2年=IRIS生野SS出身)は、抜群のスピードを活かし、好守を見せた

[3.15 中国高校新人大会準々決勝 立正大淞南高 2-2(PK4-5)米子北高 広島皆実高G]

 島根の名門・立正大淞南高CB三島典征(2年=IRIS生野SS出身)は、南健司総監督が「テクニック、スピードがエグい」と表現するストッパーだ。登録身長は175cmで特別な高さがある訳では無い。だが、米子北高(鳥取)との強豪対決で存在感のある動き。DFライン背後のスペースを幅広く埋め、ボールを次々と奪い返していた。

 自身の特長について、「守備範囲の広さは自分でも自信があって、あとは対人の強さだったり、前への推進力」と説明する三島典は、181cmCB高麗空飛(2年)と最終ライン中央でコンビ。三島典はその相棒について、「相手のゴールキックに絶対勝つって分かっているから、そういう信頼もあるし、あとは左足の精度の高いサイドチェンジだったり、カバーも僕が出たら絶対おるので思い切って前に出れる」と信頼を寄せる。

 抜群の高さと高精度の左足を見せる高麗と守備範囲、カバーリング、攻撃力にも秀でた三島典は、ともに面白い存在だ。山口県鴻城高との初戦は、守備対応の甘さが見られたが、この日はともに能力の高さを表現していた。

 チームは、プレミアリーグ勢の米子北から2度リードを奪ったものの、後半28分に失点し、PK戦で敗戦。三島典は「相手の前の勢いを自分が抑えるみたいな、相手には絶対負けないっていうところと、競り合いでも最近結構自信ついてきている。今日、米子北はどんどん前に蹴ってきて、僕はカバーの意識をしっかりしていて、やっぱり自分がCBとしてこのゴールを守りたいっていう気持ちで。でも、最後のああいうところでまだまだ自分の甘さが出たなっていうところです」と悔しがる。

 そして、「結果的に自分たちのまだまだ力不足で負けてしまった。これからのトレーニングでもっと力をつけて、またインターハイとか選手権に向けてやっていきたいです」と誓っていた。

 三島典はSBとしても注目のプレーヤーだ。「2年の時にSBをしていて、結構ドリブルとかでゴール前まで行っていて、足元も自信あります」。IRIS生野SS時代は左SBとプレー。高いポジション取りからゴール前へ侵入してゴールを連発していたという。

 立正大淞南では下級生から台頭し、昨年はインターハイ、選手権も先発出場。だが、「全国大会は自分のせいで負けてしまって、その分、今年は全国で去年の借りを返すっていうか、悔しい気持ちを晴らしたいって思っています。まずはインターハイ、選手権で優勝して全国で活躍したい」。チームは中国新人大会で大黒柱のMF三島拓人(2年)を欠いていたものの、MF山田都愛(2年)とMF山田涼斗(2年)の両翼や1ボランチのMF西田樹(2年)が活躍し、FW若槻大雲(1年)やMF豊田寛太(1年)もポテンシャルの高さを示していた。三島典はそのチームのDFラインで実力を存分に発揮し、昨年の悔しさを晴らす。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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