beacon

「高さは負ける気が全くしない」ハーフナー・ニッキが高校選抜完封

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.3 FUJI XEROX SUPER CUP2012 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜3-0日本高校選抜 国立]

 U-18Jリーグ選抜の主将を務めたCBハーフナー・ニッキ(名古屋U18)は後半20分までのプレーで無失点。「高さは負ける気が全くしない」というだけあって、兄の日本代表FWハーフナー・マイク(フィテッセ)を2.5cm上回る196.5cmの長身から繰り出す豪快なヘッドで1万2000人超の観衆に強烈なインパクトを残したほか、相手が狙いを定めていた自身の背後のケアも丁寧に行い、勝利に大きく貢献した。

「グランパスの試合でもいつも相手には『ニッキの裏、ニッキの裏』と言われている。スピードは遅いんですけど、裏へ対応して失点が少ないので、きょうも相手が裏蹴ってきても『ボクは大丈夫だよ』、というようにプレーしていた」。日本代表として兄とともに先発することを夢見る大型CBは、これまで積んできた経験を活かして、新潟FW鈴木武蔵(桐生一)ら高校チームトップクラスの実力者が揃う日本高校選抜を封じ込んだ。

 ただ、同学年のCBのライバルたちと比べるとまだまだ課題はある。「U-17ワールドカップを見ていたら、植田(直通、大津高)と岩波(拓也、神戸U-18)は失点しなさそうなコンビをしていた。きょうは危ない場面が多かったのでもう少し改善しないといけない。(自身としては)スピードやステップワーク、ビルドアップの質を上げないといけない」と口にする。

 昨年はJユースカップで日本一に輝き、U-18日本代表にも選出された。今年の目標は線を太くし、現在80kg強の体重を85kgまで増やすこと。そして「去年とあまり変わらずに、前向きのパスサッカーをする。グランパスのユースは攻撃陣が多いので、より攻撃的なサッカーをやって、あまり守備をしない(笑)。できるだけグランパスのペースで試合をしたい」という名古屋U18では再び全国制覇を目指す。また「U-19の代表もこれからありますので、(今秋のAFC U-19選手権のメンバー入りは)難しいと思いますけど、やらないと分らないので目標として頑張ってきたい」。彼だけが持っている“特別な”武器を最大限に活かして目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

TOP