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[選手権]日本一監督の弟からの激励、OBの奮闘も勇気に変えた四中工

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[1.2 全国高校選手権2回戦 帝京三0-2四日市中央工 等々力]

 日本一監督の弟から試合前に激励を受けた。四日市中央工(三重)の樋口士郎監督(54)は、元日の天皇杯を制した横浜F・マリノス樋口靖洋監督(52)の実兄。この日の試合もスタンドから観戦していた弟とは試合前に「おめでとう」「がんばれよ」と声をかわしたという。

 四日市中央工は前々回大会で準優勝。横浜FMも今季のJ1リーグで2位に終わったため、「周りの人はおもしろがって『2位のDNA』と言っていた」と苦笑いの樋口監督だったが、「あいつが優勝してくれて、僕自身、勇気をもらった。勢いを付けてくれたのは確か」と話す。

 前日の天皇杯決勝では、昨年度まで四中工のエースだったFW浅野拓磨(広島)も後半33分から途中出場した。ルーキーながら大一番のピッチに立つ先輩の姿をテレビで見ていたDF坂圭祐主将(3年)も「去年まで一緒に過ごしていた人が日本のトップレベルの試合に出ているのを見て刺激になったし、自分もそこに行きたいと思った」と、決意を新たにした。

「最初は樋口監督のマリノスを応援していたけど、タクさん(浅野)が出てからはサンフレッチェを応援した」と笑った坂。樋口監督も「去年まで一緒に旅館で飯を食っていたやつがテレビの中で試合に出ている。あらためて四中工の伝統を感じさせてくれたし、選手も勇気をもらったと思う」と頬を緩めていた。

(取材・文 西山紘平)

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