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大前今季10点目で清水先制もF東京追いつきドロー

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[9.15 J1第25節 清水1-1F東京 アウスタ]

 15日、J1第25節を行われ、7位・清水エスパルス対9位・FC東京戦は、1-1で引き分けた。

 5日に行われたナビスコ杯準決勝第1戦ではホームのF東京が2-1で勝利。わずか10日後に訪れた再戦は、勝ち点1を分け合う結果となった。

「前回の勝者」F東京は左SBとして明治大出身の新人DF丸山祐市がJ初先発。そのF東京は清水のプレッシャーの速さに苦戦を強いられた。加えて試合後にポポヴィッチ監督も「ペースを握られてしまったのは、自分たちが速く動けなかった、速くサポートができなかったから。(今年)中盤であれだけボールを失うことはなかった」と振り返ったように、判断・動きに遅れが出て、簡単にボールロストしてしまうなどリズムをつくることができなかった。

 それでもシンプルにボールを動かしたときには、ビッグチャンスが生まれる。前半21分、右サイドからの楔のパスをFWルーカスがダイレクトで右前方へ落とすと、これで抜け出したMF石川直宏が角度のない位置から放った右足シュートがクロスバーを叩く。F東京はさらに27分にも右サイドを個人技で打開した石川の折り返しをルーカスが右足で合わせた。

 対して17歳MF石毛秀樹や筑波大出身の新人MF八反田康平らが先発した清水は、FW大前元紀ら前線の選手のプレッシャーが非常に速く、F東京に思うようなサッカーをさせなかった。そしてFW金賢聖の左足シュートやディフェンスラインの背後へ飛び出した八反田の強烈な右足シュートで先制点を狙っていく。

 いい流れの中で迎えた41分にはその好守から先制点を奪った。前線からの鋭いディフェンスによって敵陣中央でボールを奪った大前が、すぐさま強烈な右足ミドル。DFに当たってややコースの変わった一撃はそのままゴール左隅へと突き刺さった。

 大前の今季10得点目となる一撃によって1-0で折り返した清水は、後半開始直後にも大前の突破から八反田とパス交換した石毛が決定的な右足シュート。だがこれをGK権田修一に阻まれると、試合展開は大きく変わった。清水のアフシン・ゴトビ監督が「失点するまでの最初の20分間、我々は悪く、集中力もオーガナイズも失ってしまい、相手に時間もスペースも持たれてそこが非常に悪かった。失点してもおかしくない状況をつくられてしまった」と振り返ったように、F東京に流れを奪われてしまう。

 一方のF東京は後半14分、左ショートコーナーから交代出場のMFネマニャ・ヴチチェヴィッチが右足シュートをゴール右隅へ流し込み、同点。ただ、この後は「1-1になってから両チームは感情的なゲームという形になって前に出たり、向こうが攻めたり、どっちが勝ってもおかしくないゲームになった」(ゴトビ監督)。F東京はMF羽生直剛、FW渡邉千真を投入し、清水は新人FW白崎凌兵とFW伊藤翔をピッチに送り出して勝ち越しを狙ったが決定打を放つことができず、引き分け。次に顔を合わせる10月13日のナビスコ杯準決勝第2戦でこの日の決着もつける。

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