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神戸が2点差追いつき執念のドロー、8戦未勝利も14位キープ

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[10.27 J1第30節 神戸3-3川崎F ホームズ]

 14位ヴィッセル神戸はホームで川崎フロンターレと対戦し、2度のビハインドを跳ね返し、3-3で引き分けた。1-3から後半31分にFW田代有三、同37分にFW都倉賢がゴールを決め、2点差を追いついてのドロー。3試合連続の引き分けで8試合勝利なし(4分4敗)となり、15位大宮に勝ち点で並ばれたが、得失点差で14位を守り、降格圏となる16位G大阪との勝ち点差は「3」をキープした。

 試合はアクシデントで幕を開けた。神戸は13試合ぶりに先発復帰したFW吉田孝行が開始早々に膝を痛め、前半9分でFW都倉賢との交代を余儀なくされた。それでも前半20分にはDF伊野波雅彦の思い切ったロングシュートがクロスバーを直撃するなど果敢に攻め込む。ところが、前半37分、今度はDF相馬崇人が右太腿裏に違和感を訴え、DF奥井諒と交代した。

 前半のうちにアクシデントで2枚の交代カードを使うことになってしまった神戸。すると直後の前半39分、川崎FはMF風間宏希の横パスを受けたFWレナトが左足ミドルをゴール右上隅に突き刺した。

 前半のシュート数は神戸の11本に対し、川崎Fは4本。少ないチャンスを生かして先制点を奪った川崎Fは1点リードの後半開始からMF稲本潤一に代えてDF伊藤宏樹を投入し、3バックにシステムを変更した。流れは徐々に川崎Fに傾きかけたが、次の1点を取ったのは神戸。後半11分、MF野沢拓也が前線に浮き球のパスを送ると、DFのクリアミスに素早く詰めた都倉が左足で蹴り込んだ。

 1-1の同点に追いつき、勢いに乗る神戸は後半17分、野沢の右CKにニアサイドでDF北本久仁衛が頭で合わせるが、GK西部洋平がビッグセーブ。6試合ぶりに先発した守護神の好守でピンチをしのいだ川崎Fが連続ゴールで神戸を突き放す。

 まずは後半20分、左サイドからのMF中村憲剛のFKにファーサイドから走り込んだFW小林悠が合わせ、勝ち越しゴール。同24分には右サイドでボールを持ったFW楠神順平のクロス性のシュートがそのままゴールマウスに吸い込まれ、ラッキーな形で3-1とリードを広げた。

 追い込まれた神戸は直後の後半24分からFW大久保嘉人を投入。すると、左太腿裏肉離れから2試合ぶり復帰となったエースがすぐさま魅せた。後半31分、野沢からのパスを大久保がワンタッチで前線にスルーパス。右サイドのスペースに飛び出した奥井もダイレクトでゴール前に折り返し、FW田代有三が右足で押し込んだ。

 神戸が1点差に追い上げ、試合はさらに激しさを増す。川崎Fは後半32分、風間希がチャンスを迎えるが、シュートはJデビュー戦のGK嘉味田隼がセーブ。ピンチをしのぎ、同点ゴールを目指す神戸は執念で2点差を追いついた。後半37分、田代が前線で必死にチェイシング。相手のミスを誘ってボールを奪うと、MF朴康造の山なりのクロスボールを都倉が打点の高いヘディングで叩き込んだ。

 3-3と試合は振り出しに戻り、終盤は互いに攻め合ったが、両チームともに決勝点を奪うことはできない。ロスタイム4分間でも決着は付かず、3-3のドロー。これで8試合連続勝利なしとなった神戸だが、執念で勝ち点1をもぎ取った結果に都倉は「2点差になった中で、チームが一つになってよく追いつけたと思う。次もホームでできるので、それにつなげていきたい」と前を向いた。

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