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2試合で7失点無得点…湘南はホーム初黒星

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[5.3 J1第9節 湘南0-3C大阪 BMWス]

 0-0で折り返した前半はほぼ思惑通りに進んでいたはず。だが、後半開始早々の失点が響き、終わってみれば前節の磐田戦の4失点に続き、この日は3失点。攻めに出ると守備力がガクッと落ちてしまうという悩みに、湘南ベルマーレの選手たちは試合後、一様に肩を落としていた。

「前半は何とかゼロに抑えたという感じだったが、DFラインの3人の距離が遠く、1対1になってしまい、なかなかフォローに行けなかった。後半は前がかりになったところで失点した」。DF宇佐美宏和が唇を噛む。

 今季初出場が1トップでの先発となったFW大槻周平は「チャンスをもらったので何かしたかった。それでなければ僕の存在意義がない。ポストプレーも裏に抜けるプレーも必要。もっとフィフティーフィフティーのボールを出してもらいたいという気持ちもあった」ともどかしそうに振り返った。唯一打った前半27分の左足シュートは遠目の位置からのもので枠外。チーム全体として、リスクをかけた勝負のパスを出すことや、マイボールの際の積極的な姿勢が乏しかったのは、自信を失いかけているからなのか。

 現役Jリーガーで最も身長の低い、155cmのMF中川寛斗は、磐田戦に続いて2試合連続で途中出場を果たしたが、こちらも渋い表情だ。まずは2シャドーの一角に入り、終盤はボランチでプレーしたがシュートはゼロ。「残り30分で出て、何か変えないといけない場面だったが……。前でプレーしているときはもっと配球して欲しかったけど、ボランチになってもドリブルで仕掛けて打開できれば良かった」と悔しそうに話した。

 今季リーグ戦1勝3分と無敗だったホームで初黒星。チョウ・キジェ監督は、「ある程度プラン通りだった前半を生かし、この試合を引き分けや勝ちにもっていかなければチームとして成長しない」と険しい表情だった。

(取材・文 矢内由美子)

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